バンドルカードの描く未来について

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4月 172017
 

今、バンドルカード、というクレジットカードを持てない人向けに、アプリをインストールしたらVisaカード(プリペイド)が持てる、というサービスを提供しているのですが、改めてそのサービスのビジョンについて書きます。

お金の流れをスムーズにする

よくあるFinTech企業が標するビジョンではありますが、やはりこれがFinTEchの本質なんだと思います。

私はこの知恵袋のベストアンサーがわかりやすくて好きです。

富という物は、増える物なのだよ。そのメカニズムを説明いたしましょう。

たとえば、世界に二人(A君とB君)しか人間がいないとしよう。そして、1万円札が1枚だけあるとしよう。この時点では、世界全体の富の合計金額は、たったの1万円ということになる。

最初、A君が1万円札を持っていたとしよう。B君はそれが欲しかったので、A君のために家を作ってあげて、A君に1万円で売ってあげた。その結果、今度はB君が1万円札の所有者となった。A君の手からは1万円札が失われたが、かわりに家が残った。この時点で世界全体の富の合計金額は2万円ということになります。(1万円札+1万円相当の家)

次に、A君くんは、ふたたび1万円札が欲しいと思い、B君のために家を作ってあげてB君に1万円で売ってあげた。その結果、今度はA君は1万円札と家の所有者となった。B君の手からは1万円札が失われたが、かわりに家が残った。この時点で世界全体の富の合計金額は3万円ということになります。(1万円札+1万円相当の家が2軒)

こうして、A君とB君との間を1万円札が行ったり来たりするたびに、A君とB君の手元には、様々な不動産や価値ある品物が増えていった。(つまり世界全体の富の合計金額が増えていった)
» お金を儲ける事に遠慮してしまいます。自分でも

お金が動けば動くほど、冨が増えていく。
この流れをもっと促進したい、というのが根本にあります。

お金の流れを阻害する一つの要因が、手数料だと思っています。
一つの例として、クレジットカード決済における加盟店手数料をイメージしてください。

現状、加盟店は2~8%程度の手数料をカード会社に支払っています。
カード払いで単価が上がる、というロジックでの手数料で、実際一定の効果はあるのですが、この手数料分を商品の値段に転嫁して、商品自体の値段が上がってしまっていることもあると思っています。
実際、少単価の加盟店では、そもそもカード決済を導入していない加盟店が多いのが実情です。

商品の値段が上がると、買えない人が出てきて、買わないとお金が動かなくなってしまいます。
また、手数料分、加盟店側の利益が減ることで、従業員の給料も減り、またお金が動かない要因となります。

かたや、中国のWeChat Pay/AliPayは0.5%程度の手数料で、下手したら現金よりやすいコストとなっていて、ビットコインといった新しい決済インフラが生まれている中で、お金を動かすことそのものに手数料を取る時代じゃなくなりつつあるのではないか?という問題意識です。

ただ、今の環境で手数料だけが下がってしまうと、とにかく大量トランザクションを生める超大手企業しか生き残れないと思っており、それはそれで問題だと考えます。

そこで、お金を動かす時の手数料ではなく、動かした結果生まれる、データで稼ぐカード会社、を創りたいと思い今の事業をはじめました。
具体的には、2013年からやっているCLO(Card Linked Offer)というサービスで、データをマーケティングに活かすチャレンジであったり、新しい与信モデルを構築して、もっとカジュアルな少額のクレジット機能(カード決済した翌日に払える等)を提供したり、ということを考えています。

誰もが使える”わかりやすい”決済手段を提供する

また、これだけカード決済が普及しているのにもかかわらず、国内にはまだ数千万人規模でクレジットカードが作れない人がいます。
特に、年齢制限/勤務年数という、自分ではどうすることもできない理由で作れていない層も、その多くを占めると思っています。

もちろん、クレジットカードそのものの利用は慎重であるべきだと思いますが、今やインターネット/スマホの普及で、カードがないと買えない商品・お店が増えてきているのも事実であり、そもそも年齢制限等で持てない、というのはフェアじゃないと考えます。

そこで、与信不要で誰でも持てるVisaのプリペイドカードを提供しています。
アプリ上で、リアルタイムに残高や明細を管理できて、カードの停止・復活も簡単にできる、わかりやすいカードを志向しています。
今までのクレジットカードはわかりにくい(登録方法がわからない、どうしたら作れるかわからない、いつ払えば良いのかわからない、いくら使ったのかわからない)、そこも一つのカードを持てない/持たない要因の一つだと考えており、わかりやすさを追求していきたいです。

特にこれからは、物を持たない時代、シェアの時代になっていくはずで、そうなるともっと単価が少額となって、キャッシュレス化が進むと思います。
具体的には、学校の参考書を章毎に先輩から借りる、家で醤油が切れたらマンションの共有醤油を10ml 10円で買う等、色々なシーンでの少額決済が広まり、そこに対応した誰もが持てる決済手段のニーズが飛躍的に高まると予想しています。

以上のようなビジョンに興味ある人は、是非ご応募ください。

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4月 172017
 

久々の投稿。

今、バンドルカード、というクレジットカードを持てない人向けに、アプリをインストールしたらVisaカード(プリペイド)が持てる、というサービスを提供しているのですが、よく人に「決済って競合多いけどどうなん?」っていう質問をされます。
もちろん、色々な企業が凌ぎ合っている業界ではありますが、役割分担もはっきりしていて、一概に競合とは言えないことがほとんどです。
そこで、一旦業界と、競争領域の整理をしてみました。

クレジットカード業界/スマートペイメントマップ

まず、わかりやすくするため、競争領域を外したマップで説明します。
左(消費者)から右(加盟店)にお金が流れるイメージです。

上段と下段の2種類のマップがありますが、上段は、消費者から加盟店までの、クレジットカードの商流を整理しています。
それぞれの役割分担はこんな感じ。

・提携カード:イシュアと組んで自社顧客にカードを販促
・イシュア:ブランドからライセンスを受けて、会員に対してクレジットカードを発行
・ブランド:イシュアとアクワイアラに決済ネットワークを提供
・アクワイアラ:ブランドからライセンスを受けて、加盟店に対してクレジットカード決済サービスを提供
・PSP(決済代行):アクワイアラに代わって加盟店に対してクレジットカード決済サービスを提供

ココらへんを深堀ると深淵な世界が見えるので割愛します。
クレジットカードをお店で切るだけで、これだけのプレーヤーを通してお金が流れるということが分かってもらえれば。

で、下段が昨今話題のサービス達を役割ごとにマッピングしたものです。
同じように左から右にお金が流れていきますが、そのエコシステムの中にカードも含まれます。

・銀行:消費者のお金の源泉は銀行です。
・カード:銀行とつながってキャッシュレス機能を提供します。プリペイドカードなら現金からもチャージされます。
・ウォレット:主にカードとつながって、スマホ上で決済できる機能を提供します。カード的には、ウォレットは加盟店という扱いになります。
・決済API/端末:ウォレットで、加盟店で決済できる機能を提供します。

そのサービスが「ユーザーを集めているのか?」「加盟店を集めているのか?」で分けると整理しやすいです。
ただ、ウォレットの定義が広くて、両方集めているプレーヤーが増えていることが、この領域をわかりにくくしています。

例えば、弊社のバンドルカードとOrigamiは競合か?と言われると微妙でして、
たしかにOrigamiはユーザーも集めているという点では競合なのですが、Origamiに登録できるカードとしてバンドルカードも利用できるので、その場合はパートナーとなります。
しかし、バンドルカードがApple Payに対応したら、Origamiを介さなくてもアプリで実店舗決済できてしまうという点で、競合感が増します。
なので、競合か?という問には、一概に答えられない感じです。

とは言え、各所で競争が始まっているのも事実で、それぞれの方向性というか、Value Propositionによって、4つの領域に分けられると思いました。

競争領域の整理

①イシュイング:簡単に作れるカードという方向性です。Apple Pay対応を見越したアプリ前提のカードが増えています。
②割り勘/送金:個人間の送金/決済という方向性です。米国のVenmoがベンチマークです。
③QRコード決済:店舗側にタブレットをおいて、アプリでQRコードを読んで決済できるサービスの提供です。WeChat Pay/AliPayのエコシステムの一つとして広まり始めています。
④ポストペイパル:ECの世界で消費者とお店を直接つなげたいという方向性です。PayPalの次世代を狙っています。

それぞれ軽く考察していきます。

①イシュイング

バンドルカードと、Kyashは、アプリをインストールしたらVisaのバーチャルカード番号が持てる、という点が共通しています。
また、LINE Payカードも、アプリで残高/明細確認・チャージができる点で、既存のクレジットカードプレーヤーと違う機能を提供しています。
さらに、マップには入らなかったのですが、銀行がデビットカードを発行する動きも活発化してきています。

この領域が大きく変革する契機は、やはりApple Payでして、プラカードがいらない世界が到来します。
ここは別記事で詳細に書いているのでそちらをご参照ください。

» Apple Pay的な某が普及した世界にはメインカードは存在しない

②割り勘/送金

米国でのVenmoの成功と、WeChat Pay等が作った「簡単に個人の間でお金のやり取りできる」世界観が、なぜ日本でないのか?という問題意識から始まっているプレーヤーです。
ここには今後も色々なプレーヤーが参入してきそうな気配です。
例えば、メルカリも個人間決済っぽいことをやっているという意味で極めて近い領域。

ハードルは、資金決済法と販売収益移転防止法で、本来、個人間送金する場合は、資金移動業という許認可を受けて、本人確認を取る必要があります。
ただ、日本の本人確認は極めて煩雑で、いかに本人確認をせずに=UXを損なわないように、法定遵守できるか?も勝負のポイントです。
LINE Payもやられていますが、やはり本人確認のハードルは高いです。

③QRコード決済

加盟店にタブレット決済を提供しているプレーヤーで、WeChat Pay/AliPayのQRコード決済に対応するという競争で始まりました。
インバウンド需要の勃興で、加盟店の爆買に対応したい欲が高まり、上記に対応した新しい決済端末を入れるという流れが生まれています。

最近は、一概にインバウンドだけでなく、ウォレットも提供しているプレーヤーが参入していて、WeChat Pay/AliPayそのものをやろうとしています。
また、このプレーヤー間でも協業は生まれており、例えば、LINE PayとAirREGIは、既にウォレットと端末という役割分担で提携しています。

そして、マップには入れてないのですが、ビットコイン系のプレーヤーも、4月の仮想通貨法の施行で盛り上がり始めています。
ビックカメラ等の大きな加盟店も対応し始めています。

もちろん、大手のカード会社も多数参入してきており、スマートな決済端末が町に広まると、一気に決済シーンが変わる期待感があります。
結局、新しい決済方法を広める一番のネックは、加盟店の開拓であり、開拓が完了していると新しい決済方法が広まるはずです。

なお、WeChat Payについては、古いですがこの記事を参照のこと。

» 決済業界の人間なら読むべし:Andreessen HorowitzのWeChatの考察

④ポストペイパル

実店舗だけでなく、ネットの世界でも大きなエコシステムを作っちまおうというプレーヤーが増えています。
「別にネット決済なんてただのデータ通信なんだからクレジットカードじゃなくてよくね?」という問題意識から生まれていると感じます。

こちらは、ECからの参入が多いと思っており、まさにBaseがPay.IDを提供しているのがわかりやすいですが、例えば、Amazoy Paymentも同じような役割を担っています。

ベンチマークは中国

ここまで見てみると、とにかく分野横断で、消費者から加盟店までを一気通貫でつなげたいプレーヤーが増えているのだと思います。
目指すは、銀聯とWeChat Pay/AliPayのようなエコシステム。

そこに銀行が参入してくるケースも増えるており、ちょうど先週発表された、メタップスとみずほが組んで提供する、電子マネー「エムウォレット」も、全てを横断的に提供する決済手段なのだと思います。

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たぶん今後1,2年で劇的に変わる業界にチャレンジしてみませんか?!弊社ビジョンもここ↓に書いてます!
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 Posted by at 11:30 AM
10月 282016
 

今日はスマホアプリ系の話題です。
ちょうど先週出たiOSアプリ課金アフィのニュースと、ここ2年でのモバイルウェブとアプリのバランスについてです。

■目次
【日本】App Storeのアプリ内課金アフィリエイト日本だけ7%→2.5%に引き下げ
【日本】モバイルウェブ、この2年で82%成長

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【日本】App Storeのアプリ内課金アフィリエイト日本だけ7%→2.5%に引き下げ

http://app.tokyo/2016/10/18/10144/

今まで、App Storeが公式に出していたアフィリエイトの仕組みがありました。
要は、このリンクを踏んでアプリで課金すると、そのリンクを提供した業者に7%を報酬として支払う、という仕組みです。
カード会社のポイントモールと仕組みは一緒で、アプリ課金に対して報酬があるのと、Appleが公式に提供している点が異なります。
その報酬額が課金額の7%だったのが、2.5%に下がった、というニュースです。
しかも日本だけ。

これは、ユナイテッドが運営しているSMARTGAMEといった、アプリ課金専用のモールのようなところを狙い撃ちしたAppleの施策、という見方です。
https://smartgame.jp/login_top.html

SMARTGAMEでは、このサイト経由でアプリ課金すると、5%がキャッシュバックされるサービスをユーザー向けに提供しており、残る2%を売上としていました。
これが、報酬額が2.5%になったので、実質2%くらいしかキャッシュバックできなくなり、売上も0.5%となり、死屍累々となるかも、という話です。

また、アプリのマーケティングで中心だったブースト(インストールしたら50pt!のようなアフィリエイトを大量出稿して一気にランキングを上げる)が規制されて、この方法が確立されたのですが、これも規制されたので、次のゲームを中心としたアプリのマーケティング手段がどうなるのか、が注目ポイントです。

【日本】モバイルウェブ、この2年で82%成長

 アプリ上場企業のイグニス取締役の佐藤さんのツイートです。

スマホ向けのサービスを見る上で、モバイルウェブとアプリは分けて考える必要があります。
モバイルウェブは、GoogleやYahooから検索して、SafariやChromeで見るスマホに最適化されたWebサイトで、アプリはApp
Storeからインストールするものです。

その2つのバランスがここ2年でも大きく変化したよ、という話で、モバイルウェブへのアクセスが2倍弱になったけど、滞在時間は3割減、かたやアプリはモバイルウェブの20倍の滞在時間があるけど、もはや新しいアプリはインストールされなくなってきている。
つまりは、簡単なお知らせや消費向けコンテンツはモバイルウェブに、がっつりコミュニケーションする必要があるものはアプリに、という住み分けがはっきりしだした、ということだと思います。

しかし、アプリは新しくインストールさせるのが難しくなっており、アフィニュース同様アプリマーケティングの難易度が上がっています。
ちゃんとアプリ名で検索されるようにマスマーケティングをしないといけない、ということかもしれません。
続きはWebで、じゃなくて、続きはアプリで、的な。

例えばカード会社で、新しいコンセプトのアプリ(例. メディア系アプリ、モールアプリ、CLOアプリ
等)出す場合は、まずは明細アプリ等のテッパンのアプリでユーザーを獲得して、そこから流すとか、知名度のある自社名を冠したアプリにするとか、より工夫が必要になりました。


【告知】
9/16にオリコ様と組んで、アプリ型のVisaプリペイドカードを発行させていただきました。
» カンムとオリコが提携し、Visaプリペイドカード『Vandle』発行
http://vandle.jp/

iOS9で実装されるアプリ間連携の世界観とは?

 Startup  コメントは受け付けていません。
8月 172015
 

これもまた、@mdudasのTweetから。

Button社のBlog、「How Apple is teaching the world about app connections」のメモ。
iOS9でアプリ間連携の実装が色々増えるらしい。

Backボタンが実装される

アプリ間の移動について、Backボタンができるとのこと。

Universal Linkが実装される

今までのDeep Linkは、twitter://user/button のような形だったが、これが http://twitter.com/button でTwitterアプリの @button アカウントにアクセスできるようになる。
アプリがなければ、Webにアクセスできる?

Deep Linkの確認ダイアログができる

アプリからアプリに移動する際に、確認ダイアログを出せるようになる。

SpotlightのインデックスにDeep Linkが入る

要は、iOSの検索機能で、アプリの中まで検索できるようになる。

感想

先日、記事にしたWeChatでは、一つのアプリ上でプラットフォームを展開していた。
iOSは、アプリ間連携を促進し、OSレベル(アプリ間レベル?)でのプラットフォーム構築を目指してそう。
そうなると気になるのは、リンク時の挙動と、検索”的”なものは何か?ということ。

リンク時の挙動という意味では、以前、Deep Linkでの移動時に、ジャンプ先のプレビューが見れる、みたいなものがリリースされていた。

これは、飛ぶ前にプレビューを見せてくれるというわけではなく、実際に飛んだ際に、アプリがなかったらアプリを入れるとこんなコンテンツが出るよ!ってプレビュー出す代物。
アプリのインストール率がめっちゃ上がる、ということらしい。

今までのコンテンツレベルという意味でのサイト間移動がほとんどだったところから、アクションレベルでのアプリ間移動という変化が起きている。
そうなると、ジャンプしたらどうなるか?を把握することは、UX上非常に大事なことになってくる。
飛び先がコンテンツだったらプレビューだし、アクションだったらできることの説明、とか?

さらには、アクションを起こす入り口となっていた”検索”というものも形を変えてくるはずであって、そこを握りたいのが、Buttonなのだろう。
ブログでもこんな感じで書いてるし。

OS-level deep search could be a huge source of new organic traffic to apps, but how it will work (& it’s potential volume) is still ambiguous.

また別の解として、メッセージングをコアにしたWeChatのアプローチは秀逸な気がする。
アクションの入り口が、コミュニケーションから、っていうのは非常に自然。

で、国内でそのポジションを明示的に目指していそうなのが、WeChatアプローチとしてのLINEと、Google的アプローチとしてのGunosy、なのかな〜と。
コンセプトは、auのsyn.もそうなのかもしれない。

銀行をクールにするSimpleの2013年振り返り

 Payment, Startup  コメントは受け付けていません。
1月 232014
 

ずっと昔からウォッチしてた、Simple(昔はBankSimple)。

銀行をもっとクールに!という標語で創られたスタートアップで、使いやすいオンラインバンキング機能を提供することで注目を集めていた。
ビジネスモデルもユニークで、米国では一般的な口座管理費を会員から取らずに、預かっている預金の運用でマネタイズしている。

そんなSimpleが、2013 Our Year in Review という特設サイトを作って2013年を数値的に振り返っていたので紹介する。
UI自体も小綺麗な感じで、参考になる。

このサイトでは、Transactions(決済処理)、Support(サポート体制)、ATM、Customersの4つのトピックについて数値で表現してる。
その中から銀行に関係する、TransactionsとATMsというトピックをピックアップしてみよう。

■Transactions(決済処理)
・流通額
 $1,656,907,200≒1723億円
・決済処理数
 6,621,130回
・預金残高
 $64,055,187≒66.6億円
・決済手数料(振込)
 $0

■ATMs(ATM利用)

・ATM引き出し金額
 $19,655,460≒20.4億円
・ATM引き出し回数
 191,707回
・平均引き出し金額
 $103≒1.07万円
・払わなくて済んだATM手数料額
 $264,392≒2,749万円

日本の大手決済代行会社、GMP−PGの年間の決済処理金額は約1.2兆円(3100億円×四半期)で、その1/10って結構多い。
ただ、預金残高が66億円と、日本の小さな地銀よりも小さい。預金文化じゃないってことだろうか。
でも逆に、スタートアップが預金を個人から66億円集めるってのはすごい。

リリース当初から口座開設を招待制にしていて、数を絞っているのだけど、口座数はちょっと調べた限り分からなかった。
Quora辺りを熟読すればでてきそう。

最後に、会社のステータスを入れてるのがいい感じ。

» Simple | Worry-free Alternative to Traditional Banking

 

【採用PR】ココらへんの業界に興味ある人!

1月 092014
 

最近、カード会社とスタートアップ系の取り組みが活発になってきたような気配がしているので、2013年の資本業務提携・業務提携についてまとめてみた。

ここらへんの業界のスタートアップ(ITベンチャー含む)といえば、端末・スマホ決済、決済代行、会員向けサービス、の3つに分けれそう。
※いわゆる、techcrunchBridgeに出るような会社さんを中心に、あとは個人的な興味で入れました。

■シンクライアント端末・スマホ決済
・2013/4月 Coineyとクレディセゾンが業務提携。2013/8に資本提携も。 press1 press2
・2013/5月 Squareと三井住友カードが戦略的業務提携 press
・2013/7月 Anywhereを運営するリンク・プロセシングとJACCSが業務提携。
 10月にはUCカードも資本提携。press1 press2
・トヨタフィナンシャルサービス、JCB、三井住友カード、UCカードから出資を受けている
 シンクライアントCCT端末のTMN(Transaction Media Network)が本格営業開始。

■決済代行
・DGの中間持株会社、econtext Asiaに、三井住友カード、クレディセゾン、JCBが出資。
 2013/12月には、香港証券取引所に上場。press
・2013/12月 DeNA子会社のPaygentに、三菱UFJニコスが出資。50%を持つことになり、持分法適用子会社
 になる。press
・2013/12月 開発者向けカード決済サービスのWebPayとトヨタファイナンスが業務提携。press

■会員向けサービス
・2013/6月 CLO(Card Linked Offer)ベンダーのカンムとクレディセゾンが、CLOサービスをリリース。press
・2013/8月 スマホポイントサービスのスマポと、三井住友カードが本格的なO2Oキャンペーンを実施。press
・2013/11月 クラウド会計ソフトのfreeeとクレディセゾンが、業務提携。news


※図は調べるおさんを目指して作ったのだけど、めっちゃむずい。やっぱ調べるおさんのセンスすごい。

スマホ決済・決済代行は業界的に大事なのはわかってるから、それぞれのカード会社がそれぞれ相性の良いプレーヤーを囲っているイメージ。
会員向けサービスは、今まであまり得意でなかったマーケティング分野に徐々に乗り出すための一歩って感じで、まだ各社探り探りっぽい。

 

【採用PR】ココらへんの業界に興味ある人!

 Posted by at 12:00 PM
8月 072012
 

前回の、クレジットカードが次のアプリプラットフォームになる、という記事で、決済の仕組みがオープンになり、様々な開発者が決済の現場に新しいサービスを持ち込んでくるだろう、とReid Hoffmanの予言を紹介した。

今回は、決済とO2O(Online to Offline)サービスの融合に関する、非常によくまとめられた資料を見つけたのでご紹介したい。

正確にはO2Oというよりも、もっと定義を広く、リアル店舗を絡めた全ての事業領域のまとめといった感じ。

最近の購買行動の変化

ここ最近、スマホや価格比較サイト、ECの充実によりリアル店舗での購買行動が劇的に変化している。

昔は、ただ単にお店に言って現金で買う、という買い物の流れだったが、今はまずネットで最安値のお店を調べたり、クーポンを探したり来店前に調べる、というアクションが加わった。
また、店舗に行った際も価格比較サイトやECの最安値を提示して値切ったり、その場でチェックインしてクーポンを見せたりできるようになった。
さらには、決済手段も、電子マネーやスマホ決済など多種多様になった。

それはつまり、関係するサービス・企業が多くなってきている、ということでもある。

ショッピングエコシステム・カオスマップ

この資料では、関連企業をカオスマップ形式で分類している。
アドテクのカオスマップもカオスだが、こちらはこちらでカオスだ。

ただ、GoogleやGrouponならまだしも、その他の米国企業はほとんど知らないので全体像がつかみにくい。
そこで日本版を簡易的に作ってみた。

日本版ショッピングエコシステム・カオスマップ

アメリカに比べてスカスカな感があるが、まだプレーヤーが少ないというのと、筆者があまり関連企業を知らない(特に大手B2B)ため、そこはご容赦いただきたい。

ただ、ほとんど既知の会社ばかりなのでカオスマップの説明がしやすい。

このように、左側を企業サイド、右側をマーケティング(消費者)サイドと見ると分かりやすい。

真ん中の円は、実際に消費者と接するサービスを提供する企業群になる。

それぞれの分野を日本の業者分類で言うと、左上から、こんな感じだろうか。

・Marketing/Research:総研、市場調査
・Payments:決済
・Point of Sale:POSレジ
・InStore Marketing:店舗内販促
・Integrated Systems:流通システム
・Bar Code Scanners:バーコードスキャナ
・Digital Coupons:オンラインクーポン
・Rewards/CLO:限定特典
・Customer Loyalty: ポイントカード
・ Traditional Coupons:オフラインクーポン
・Account Marketing:広告代理店
・Digital Commerce:EC、レコメンドエンジン
・eReceipts:電子レシート

それぞれ見ていくと、下記の4つのホットトピックが浮かび上がってくる。
これらの普及により、プレーヤーに変化が起きてきていて、多くの事業チャンスが生まれている。

・スマホ、iPad
・デジタルサイネージ
・電子マネー
・Big Data、データ分析

逆に言えば、アメリカで進んでいるのに日本では変化が起きていない分野にも、誰も気付けていない事業チャンスが眠っているのかもしれない。

まとめ

他にも様々な示唆を提示してくれているこの資料だが、今回はプレーヤーの全体像にフォーカスして記事を書いてみた。
これらがリアル店舗を絡めた事業を行うスタートアップの人の助けになると幸いである。

日本版カオスマップについて、こういう企業がある!この企業はむしろこっちじゃないか?などありましたら、コメント欄でお知らせいただけるとありがたいです。

※ただいま僕は仲間を募集しています。データに強いエンジニアの方、是非に!→詳細

[追記]
2014/1/24 弊社でも、CLO(Card Linked Offer)というO2Oサービスを開始いたしました。参考↓
» 決済マーケティングのカオスマップ?:米国のCLO(Card Linked Offer)プレーヤーまとめ

[訂正]
2012/8/8 カオスマップ、POSエリアを中心に7社追加。POSとカードリーダー(決済)を区別。

[追記]
2012/8/9 スペースに限りがありますので、掲載依頼等にはお応えできない場合もございます。

8月 062012
 

このブログを始めた理由の一つとして、今ままで潜んでいた自分が、何をやりたくて何をやっているのか伝えていくという意図がありました。

今、本気の事業を勧めていて、本気で仲間を集めています。

何をやりたいのか?

僕が実現したいというのはこういう世界です。

「皆が自分のお金をちゃんと管理でき、幸せになるお金の使い方が分かる世界」

僕は大学1年の頃からベンチャー企業に関わってきました。
その時、シリコンバレーに比べてベンチャーに回っているお金があまりにも少なくないか?と感じていて、それが金融に興味を持ったキッカケでした。

金融について勉強していくにつれ、今まであまりにもお金の流れに無頓着だったと思うようになりました。
何も考えずに銀行にお金を預け、何も考えずに税金を払っていました。

預けたお金や払った税金はどこかに回っているわけですが、全く意識していませんでした。

このことに非常に大きな問題意識を持ちました。

もともと、個人のお金をもっと強力なものにしようと思い、個人投資家向けのツールを作っていたのですが、そもそも個人投資家自体少なく、根本から皆のお金に対する価値観を変えないと、大きな変化は起こせないと感じていました。

まず、自分のお金をちゃんと管理できるサービスを作る。
その上で、どこにお金を回せば、自分の理想とする人生・社会を実現できるのか考えられるようにし、そこにお金をちゃんと回せるインフラを作る。

日本の個人金融資産は1500兆円と言われていますが、その0.1%の1.5兆円を目標に、新しいお金の流れを作ります。

何をやっているのか?

ちゃんとお金を管理できるようにするには、まず自分の収入・支出と現在の資産(貯金など)・負債(クレジットカード未払金など)を定期的にチェックする必要があります。

今まで僕も色々な家計簿ツールやExcelで管理していたのですが、5回くらい挫折していますf^^;
ある程度自動化され、チェックするモチベーションを保つ何かが必要だと考えました。

そこで目をつけたのが、クレジットカードの明細。
身の回りの人100人くらいにアンケートを取った所、クレジットカードの明細を、3割くらいの人が毎月チェックしていて、3割くらいの人がチェックしたいけど面倒くさくてできていない、という結果が出ました。

まず、カードでの支払いをちゃんと管理できるようにする。
自分の購買に合わせてお得な情報や特典が出てくると、長続きするのではないか?

そこで、Card Linked Offer(カード連携特典)という事業モデルに行き着きました。

これは、自分の購買履歴を分析して、自分に合ったお店の限定特典をレコメンドしてくれ、会員はそのお店でカードで支払うと自動で割引が受けれる、というモデルです。
詳しくはこちら→ アメリカのカード連携特典(CLO)サービスまとめ

既にいくつかのカード会社とお話を始め、お店のお客様も大手小売・飲食業を中心に7,8社様程、興味を持っていただいている状況です。
自分でお店の営業を行なって、確実にお店側からもニーズがあると確信しました。

将来的には、カードに限らず銀行口座やSuica・Edyなどの残高も自動管理できるようにします。
さらには、PFM的なサービス、自分のお金や生涯設計を踏まえた上で、あらゆる分野のお店や商品・サービスをオススメする、銀行の窓口のようなサービスにしていければ、新しいお金の流れを作れると信じています。

コアはテクノロジー

Card Linked Offerを気に入ったもう一つの点が、技術力がそのまま事業のコアになるところでした。

元々僕は、SFCの研究開発ベンチャーで、簡単な自然言語処理や統計解析分野のエンジニアリングをやっていたのですが、この最先端のCSを活かせて、かつちゃんと継続するために儲かる事業を模索していました。

Card Linked Offerでは、会員とお店のマッチング技術がそのままビジネスのコアになり、夢見てきた世界レベルの技術サービスベンチャーを創れると感じました。

会員とお店のマッチングアルゴリズムの開発や、高セキュリティ下での大規模データ処理など、技術的にチャレンジングな課題が山盛りです。

こういう挑戦にしびれる、データ解析系や数学の出来るエンジニアと一緒に会社を創って行きたいと思っています。

ちなみに僕の好きな言語はPythonです。

 

新しいお金の流れを新しいテクノロジーで作り出す。

こんな、めちゃくちゃ大変でエグい事業ですが、チャレンジしたい仲間を募集しています。
ご興味ある方はこちらまでご連絡ください → nakama@kanmu.co.jp
お気軽にTwitterで話しかけていただいても結構です!→@8maki

 Posted by at 6:42 PM
7月 272012
 

金融スタートアップ分野で最も熱心な投資家と言えば、Reid Hoffmanがまっさきに挙がるだろう。
Reid Hoffmanは、Paypalマフィアの一人で、決済分野に明るいのは当然だろうが、大きなビジョンを持って適切に投資しているのが、この記事から分かる。

» The Credit Card Is The New App Platform

この記事は、Reid Hoffman自身が書いていて、 「クレジットカードが次のアプリプラットフォームになる」と題打ち、非常に納得感のある未来像を示している。

アップルがiOSをプラットフォームとして公開したように、クレジットカードを始めとする決済の仕組みがオープンになり、様々な開発者が決済の現場に新しいサービスを持ち込んでくるだろう、と書いている。

CardSpring

事実、彼はそれを体現しているような会社、CardSpringにも投資している。

CardSpringは、「オンライン広告とリアルの世界をつなげる」というビジョンの元、オンライン広告にクレジットカードをひもづけるプラットフォームを提供している。
これを使えば、リアル店舗のオンライン・クーポンにカード番号を入力して、実際にその店舗でそのカードで買い物をすると割引が受けられる、という実売につながるオンライン広告を作ることができる。
オンライン広告の接触と、実際の購買が結びつくのだ。

RetailMeNotというアメリカの大手クーポンサイトは、今年の4月、CardSpringを使ってそんなのような仕組みを構築した。

また他にも、 Coupons.comGrouponShopkickSwipelyTrialPayWrappといったO2O(Online to Offline)系のサービスにも、彼は広く投資している。

プラットフォーム化のインパクト

では、カードがプラットフォーム化するとどのようなインパクトがあるか?
彼は5つの変化を挙げている。

・プラスチックカードや紙のレシートが消える
すべての購買をデジタル化、クラウド環境に置くことができれば、お金の管理を物理的に行う必要がなくなる。

・より自分に合ったクーポンや特典が得られる
購買履歴を効果的に分析することで、その人が次に何が欲しいか、推測できるようになる。
すると、購買予知段階で、企業間で競争が起こり、一番自分に適した商品を選択することができる。

・個人のレビューがもっと活用される
実際に誰がその商品を買ったか分かるようになり、その商品を買う前に、その人の意見を聞くことができるだろう。

・購買をベースに自分の健康を管理できる
今週は飲み過ぎたから週末は休肝日にしよう、今月はジムに行っていないからジョギングでもしよう、といった健康管理をもっと厳密にできるようになる。

・ステータスの評価基準が変わる
今までは、一つの企業での行動でしか評価されていなかったが、企業を超えたステータスが生まれる。
例えば、航空会社の特典は、その航空会社を利用しないと得られなかったが、良く旅行に行く人に特別な特典を出す 、といったことができるようになる。

こういう未来にワクワクしつつも、非常に大きな問題もはらんでいる。

個人情報保護との戦い

購買情報というのは、非常にクリティカルな個人情報である。
購買履歴の共有といえば、Blippyが去年の春に姿を消したのは記憶に新しい。

» シリコンバレーの寵児, 買い物共有サービスBlippyがついに姿を消した

結局、購買履歴を友達同士で共有するメリットがあんま無かったんだよね、という結論になっているが、逆に言えば既にいた100万人近くのユーザーは自分の購買履歴を身内に公開していたわけだ。

自分でちゃんとコントロールでき、かつそれを補える程のインセンティブがあれば、購買履歴を企業や他の人に提供する行為自体は、自然になっていくのかもしれない。
ちょい前まで、皆がオンラインでクレジットカード番号を入力するのをためらっていたように。

ただ、ここはまだまだ議論の余地があるところで、既にこの問題に取り組んでいるアドテク事業者が、この道をどのように切り開いていくか、楽しみだ。

アメリカと日本の違い

さて、これまではアメリカを中心とした話だったが、このようなお話は日本でも可能なのか?
実現する上で、最も大きなハードルは、日本のカード利用率の低さだろう。

この図が非常に分かりやすいが、アメリカのクレジットカード・デビットカードの利用率は50%近くもある。
対して日本は電子マネー合わせても15%を超えない。

(via IR資料|クレディセゾン)

結局、現金は無視できないよね、というのが日本であり、購買のほとんどが現金なので、デジタル化していくのは時間がかかるかもしれない。

しかし、西洋は元々、小切手の文化があったからカード利用率が高い、というのはあると思うが、韓国では支払いの90%はカードでもあるわけだし、無理な話ではない気がする。
個人的には、デビットカードのような、”借金ではない”カードが、普及のカギを握ると感じている。