3月 252019
 

最近多くのキャッシュレス決済手段が増えています。
どれが今どのステージにいるのか?何をしようとしているのか?がごっちゃになって語られているため、より混乱しているように思えます。
せっかく日本では、昔からブランドクレジットカードや電子マネーといった決済手段があり、歴史も古いです。
それらと比較して、今どのステージにいるのか、整理してみました。

続きはnoteで。
» キャッシュレス決済のステージ別分析(ユーザーと加盟店のにわとり卵問題)

1月 172019
 

Twitterに書いてたやつを忘れるのでブログに転載。

キャッシュレスを普及させるにあたって、根本的な解はデビットカードの普及だと思います。
クレジットカードは、与信にコストが掛かりすぎている。
それが加盟店手数料に乗っている。
リアルタイム処理コストは極めて安くなっているので、低手数料を実現するにはデビットの普及がマスト。

国家的な縛りがない国でキャッシュレスが進んでいるのは、デビット比率が高い国ばかり。
なぜ、日本でデビットが普及していないか?というと、1982年まで、銀行は法的にクレジットカードを発行できませんでした。

そのためノンバンク(特に小売業)がクレジットカードを発行して、分割・キャッシング・リボのビジネスモデルで一気に普及させてしまいました。
ただの決済やるより貸金の方が儲かるため、その分会員サービスが充実し、収益性の乏しい普通のデビットでは勝てなくなっているのが今。

そんな中プリカに注目が集まっています。
プリカならオートチャージという仕組みでほぼほぼデビットのような振る舞いをすることができます。
ただ、プリカの課題はチャージコストが高いこと。
発行体が銀行なら行内移動なので無料ですが、銀行でない場合、振込/収納代行のコストがかかります。

平均単価5000円をチャージするのに100円程度かかっているのが現状です。2%です。
実はクレジットカードの方が、月次でまとめて口座引落するので、単価が上がり、資金移動のコストが安くなります。

仮に40000円決済したら口座振替に100円かかるとして、0.25%。1%踏み倒されたとしても、1.25%。先のプリカ(2%)より安いです。
この構造から、今年はクレジットウォレットが増えると思います。

根本解決には、銀行主体の決済インフラ構築か、口座からの引出しコストを下げるの2択。
前者はやり方不明。
残るは後者で、全銀ネットやCAFISの手数料が下がることを期待するのですが、全銀ネットについて言えば、国際的にはまあまあ安い手数料感。
60円/件は、英米よりは高いけど、アジア他よりは安い。

https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/customs_foreign_exchange/sub-foreign_exchange/proceedings/material/gai20150518/03.pdf

[追記]
これはあくまで中央銀行ネットワークで、全銀ネットのようなACHとは違うというご指摘を受けました。
そのとおりで、全銀ネットの単価は公表されておりませんが、その単価が高いという問題意識は業界全体である、ということです。

資金移動コストを下げるにはトランザクションを増やす必要がありますが、トランザクションを増やすにはコストを下げる必要があるという鶏卵状態。
トランザクションについても加盟店が先か?会員が先か?の鶏卵があり、二重の鶏卵状態なのが今の日本なのだと思います。

加盟店が先か?会員が先か?の鶏卵は、金をかけてどちらかを一気に増やす必要があり、そういう意味で公的資金を投入するのはまっとうな戦略っちゃ戦略だと思います。
個人的には、まず「ランチ時は使えません」という謎対応の徹底排除もほしいところですが。

11月 202018
 

会社ごと(カンム)で恐縮ですが、今年の頭くらいから、強くて優しい @_achiku がCOOになって、1年弱経ちました。

エンジニアから経営・Bizに移る人は増えているかと思うのですが(自分も2012年まではproductionのコード書いてました)、実際に会社の要職に就くとどういう効果があるのか?一般化できると、他の人の参考になるとも思い、書きました。

なお、achikuに依存するところも往々にしてありますが、Bizサイドのポテンシャルがあるエンジニア、と置き換えて読んでいただけると幸いです。

「チーフエンジニアがCOOになると良くなる組織のこと」と題しましたが、3つくらいあると思っています。

①マーケティングがデータ主導になった/ゲリラ戦ができるようになった
②エンジニア採用に注力、開発チームの厚みが増した
③社内コミュニケーションが進んだ

①マーケティングがデータ主導になった/ゲリラ戦ができるようになった

主にバンドルカードのマーケティング責任者になってもらう、というのが最初のミッションで、実際に新規会員数のKPIを持ってもらいました。

まず手を付けたことは、全員SQLでデータを追えるようにする、できそうな施策をリストアップしまくる、でした。

もともとRedash(SQLで簡単にデータを引っ張ってきてグラフ表示できるやつ)は整備していたのですが、マーケという観点ではそこまで活用しきれていなかった中で、まず重要指標をわかりやすいDashboardに落とし、RedashそのものもUpgradeしてパワーアップさせました。

また、社内全員の人がSQLを書けるように、毎週SQL勉強会(通称スパルタンSQL)を開催していました。

これで、多くの人(特に管理部)のSQL力が向上して、マーケ担当者が自分でデータを取って、仮説を作って検証して、効果測定する、ということができるようになったと実感します。

そして、マーケは未経験という状態から、下記本を片手に108のアイディアを皆から募ったりして、実際に優先順位をつけて新しい施策をスピーディに打てる体制になりました。
知り合いのアプリマーケターともTwitter経由で会いに行ったりして、選択肢も増やしました。

②エンジニア採用に注力、開発チームの厚みが増した

もともと良い開発チームを作りたい、と言っていたのですが、より採用に注力できる状態になって、エンジニア採用が進みました。
特に将軍級のエンジニアの採用です。

GoConに発表する、という活動はしていたのですが、そこで知り合った人と定期的に飲む、イベントを開く、等の活動が活発化しました。

ここ最近だと、tei君という新卒いきなりできるエンジニアと、7月に@kneeが入社。

各人に、技術的チャレンジとビジネスに繋がるタスクを結びつけて、プロジェクトと責任を持ってもらい、良いチームを作るという意識も高まって、そういう人と一緒に働きたいという人が入社してくる、という良いサイクルが回りだしています。

③社内コミュニケーションが進んだ

もともとエンジニアは、知っていることをオープンにする、自分が使っている公共のもの(オープンソース)へ積極的に貢献をする、という文化が強いと思います。

その文化を全社に広めるのも早かったように思います。

ハマったら他人に相談すると解決することがある、ということで、3時間に1回皆で立って話す会をやったり、
週に1回、良いことや継続すべきことなどを皆で出し合うKPT、最近では月一くらいでKanmu Tech Dayという、普段取り掛かれないけど取り組みたいちょっとした技術的な改善をやる会を開いたりしていました。
こんな感じです↓

それに、このTweet主の、 @hiroakisが導入してくれた、esa(社内Wiki)もでかいです。
社内に公開、知識・ノウハウを共有するハードルが劇的に下がって、社内全体が見える化しました。

また、CEOたる自分にも良い影響として、今まで自分でやっていた領域でパフォーマンスを出される点については、普通に嫉妬して自分も頑張ろ!と思うわけで、学習量がかなり増えました。

今後は、PL(事業計画)を持って事業を作る、というチャレンジをしていってもらいたいと思っています。
» 参考:カンムで使ってる事業計画のテンプレを公開します

ちなみにカンムでは下記職種を鋭意募集中です。ここに出てないのも実はやってたりするので、興味があれば連絡もらえると!

12/6(木)にエンジニア向けのイベントもやるのでもしご興味あれば!
» 【エンジニア対象】クレジットカード・決済の仕組み勉強会

» 株式会社カンム

僕と太河さん

 カンム紹介  コメントは受け付けていません。
11月 192018
 

突然ですが、イーストベンチャーズ(EV)の松山太河さんについて書きます。

「人生で一番お世話になっている人」なのですが、最近社内に人が増えてきて、太河さんのことを知らない人がいたのと、人に会う機会がまた増えてきたので話のネタにw

EVのサイトを見るとそれっぽい感じになってました。

初めて出会ったのは2006年で、僕が大学2年の時でした。
ちょうどライブドア事件が収束したくらいの時です。

当時、百式という海外のWebサービスを紹介するブログをやっていた、田口さんのところでインターンしてました。これに応募した感じです。

» 学生インターン募集(ブログライター) | IDEA*IDEA

田口さんは田口さんで、この界隈に引き入れてくださった恩人です。
田口さん主催のなんかのパーティーで、太河さんを紹介されました。
その時は軽くあしらわれました。

ちなみにその時にはもうこんな感じ↓からは卒業されていました。

» 【INTERVIEW】“Internet Business Report”でインターネットビジネスを広げていきたい 発行責任者 松山太河氏

その後、2007年からメルカリ進太郎さんの前の会社、ウノウ(後にZyngaが買収)でエンジニアバイトしてて、小野さんに誘っていただいてIVSのスタッフやってる時にお会いしました。
アフターパーティの時だったのですが、大学4年になりたてかなんかで、まあ知り合いがいない中一人で飲んでると、1年以上ぶりくらいなのに、軽くあしらわれ会のことを覚えていてくださり、話しかけられました。
ちょうど進太郎さんもいていい感じに紹介いただいたかと思います。

当時は、太河さんは、クロノスファンドというファンドから、ウノウに出資されてました。
同時期だと、フリークアウトの本田さんの前の会社、ブレイナー(後にYJが買収)にも出資されてたかと思います。

そこで家が近いことが分かり、1ヶ月おきくらいにお会いする関係になりました。
基本的には、Paul Graham、 Reid Hoffman、 Peter Thiel、 Mark Zuckerberg当たりのシリコンバレーの起業家/投資家の話ばかりしてた気がします。
あと国内上場企業、市場感についても薫陶を受けました。

2008年の夏に調子乗ってシリコンバレーに就活に行く!というノリで、1ヶ月位滞在してました。

» 近況報告fromシリコンバレー

その中で、TechCrunch50(TC50)というイベント(今はTechCrunch Disrupt)に行く予定だったのですが、それとYComの社屋の写真を撮ってくる、というミッションでお小遣いをもらいました。

ちなみに当時のTC50は、井口さんのSecai Cameraがデビューしたときです。生で見て興奮しました。

» TechCrunch50日本勢の活躍(2)Tonchidot

結局ビザ無いとなにもできないやんけ!ということで、何もなく帰ってきたのですが、現WiLの伊佐山さんにお会いすることができ、そこで日本のベンチャー企業に入社することを決めました。
言外に「ベンチャー大変だけど楽しいよ」と言われたような気がします。
その時のメモ↓

» シリコンバレー訪問8:VC(日本人)-こっちと日本VCの違い

その当時内定をもらってたのは、某大手コンサル会社と、Wiproというインドのシステム会社で、伊佐山さんに会ってなかったら新卒1年はインドに缶詰になってた気もします。(今思うとそれはそれで有りだった気もします)

帰国後、Studio Ousiaという会社に入社し、2年位研究よりのJavaScriptエンジニアやってました。
CTOのikuya-sanには、エンジニアの基礎を叩き込んでいただきました。
夜な夜な麻婆豆腐やじゃんがらラーメンを食べなら「人間とは?」とか「ジェダイとは?」とかの話に付き合わされた気がします。(誤解を招く表現ですが、好きで聞いてました)

2010年後半頃、自分もビジネス側やりたい、という想いが強まってきていて、辞めることになるのですが、その時くらいに大学卒業してからお会いしてなかった太河さんとまた会うようになり、起業するなら出すよ、と言ってくださって起業に至ります。

当時、インキュベイトの赤浦さんや、アーキタイプの中嶋さんとも同様の話があったのですが、事業の方向性が違うかも、ということで、太河さんからの出資を受ける感じになりました。
当時はすみませんでした、、、

なお、太河さんとは既になぜかmixiアプリを協同で出してたり、有料のWall Street Journalの国内版とか市場あるんじゃね?という話をしてて、「金融」×「データ」に興味が出始めたときです。

「金融」は、大学4年時に太河さんと話してて、「教育」の次に国として重要な要素だと思ったから。
なお、大学3年の時、証券会社・ファンドでいくつかインターンさせてもらっていて、金融には漠然と興味がありました。
「データ」は、エンジニアとして興味があったから。データと金融は相性が良かった、というのもあります。

ちなみにカンムのFirst Productはこれです。既に動いてはいませんでしたが、、、
» マニアックな金融系サイトをnode.jsとMongoDBで実装してみた(概要編)

その助言はStockClipに受け継がれていると勝手に思っています。

そう言えばその年のXmasかなんかの日に、これも現株主のANRIさんコイニーのnaoko-sanと(当時はまだ夫婦ではなかった)、太河さんちで、iPadの上場企業時価総額マップアプリを肴に飲んでました。
太河さんのTwitterプロフィールにもなってるこれです。

「きのこ業界が意外にでかい」と嬉々として話されていたのが忘れられません。

起業後も色々お世話になりましたが、それは追って。

ちなみにカンムでは下記職種を鋭意募集中です。ここに出てないのも実はやってたりするので、興味があれば連絡もらえると!

12/6(木)にエンジニア向けのイベントもやるのでもしご興味あれば!
» 【エンジニア対象】クレジットカード・決済の仕組み勉強会

» 株式会社カンム

キャッシュレス手段別お金の流れカオスマップ

 FinTech, Payment  コメントは受け付けていません。
10月 292018
 

先日、メディア関係者様向けに、キャッシュレスについて勉強会を行いました。
その中で作ったカオスマップをご紹介します。

これは、メジャー/ホットなキャッシュレス手段別に、消費者(Consumer)から加盟店(Merchant)へのお金の流れにどういうプレーヤーがいるか?を配置したものです。
なお、プレーヤーは代表的、というか主観で目立つ企業だけ入れていて、網羅性はありません!

国際ブランド(主にクレジットカード)

国際ブランドについては、過去の記事で似たような説明をしておりますので、そちらをご覧ください。

» スマートペイメント(決済)の業界マップと競争領域
» キャッシュレス決済の基本、「クレジット」「デビット」「プリペイド」はどう違う?(ビジネス+IT寄稿記事)

電子マネー

電子マネーは、基本的には非接触タイプで、主にプリペイド式で、チャージが必要なことが多いです。(プリペイド式?等の解説はこちらの記事をご覧ください)
チャージは、国際ブランドのカードや、銀行振込、コンビニ収納代行等、色々な手段で行われます。

最近では、セブン銀行が電子マネーへのチャージを発表し、この分野でも存在感を示し始めています。
» セブン銀行のATMが「交通系電子マネー」「楽天 Edy」のチャージに対応 10月15日から

また、この分野の加盟店開拓は、古来の決済代行が中心となっています。
非接触であることが割と高価な端末が必要で、Transaction Media Network(TMN)といった端末会社も存在感があります。(こういうの↓)

最近TMNはQRコード決済への対応も発表していました。
» QRコード決済サービスの提供を開始

QR・スマホ決済

最近一番ホットなQRコード・スマホ決済の領域です。
カテゴライズは、ほぼ電子マネーと一緒ですが、位置しているプレーヤーが少し異なります。

電子マネーを提供する企業は流通大手が中心ですが、スマホウォレットを提供する企業はIT企業が中心です。
また、QRコードやバーコードで決済することから、加盟店の端末もiPadで実現できるので、リクルートのAirREGIやコイニーといった企業も台頭しています。
もちろん主流端末メーカーも存在感大きく、例えば町で見かけるこの端末は、電子マネー、QRコード両方に対応しています。(左)
» JET-S端末に電子マネー・EMV Contactless・QRコードに対応したデンソーウェーブ製リーダライターRX100シリーズを採用(CARDNET)

なお、LINE Payは自社開発した端末を提供し始めています。
» 【LINE Pay】「LINE Pay 据置端末」のお申込み開始

セブン銀行もQRコードを使ったチャージに力を入れています。(弊社の記事で恐縮ですが)
» 「セブン銀行ATM」でのQRコードを用いたチャージに対応

QR・スマホ決済(銀行)

QR・スマホ決済を提供しているのはIT企業だけではなく、銀行も本腰を入れ始めています。
一番の特徴は、銀行口座と直結させて、デビットカードのように使えることです。(Pringのようにチャージ式の場合もあります)

加盟店開拓は、ほぼほぼ上記QR・スマホ決済のプレーヤーと一緒ですが、OrigamiとGMO-PGが銀行との提携で先んじている印象です。

個人的に、キャッシュレスの課題は、現金(銀行口座)→デジタル化、要はチャージの部分のコストをいかに下げるか?だと思っており、通常はチャージに1回100円以上かかって大変なのですが、唯一銀行はその原価がかからないため、ある種一番価格競争できるプレーヤー群だとも思っています。

参考

各カテゴリのニュースをPickupするSpreadsheetも作ってますので、もしよろしければこちらもご覧ください。

» ここ1年のキャッシュレス関連ニュースをまとめた〜クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、スマホ決済の違い〜

10月 012018
 

最近キャッシュレス関連のニュースをよく目にするようになったので、カテゴリ分けしてリストアップしました。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1ShzEbNjxgvuy9tgjMO9KCwpazmlHP76zDbn_0cCjhOs/edit?pli=1#gid=2126206255

このカテゴリ分け、最近取材される時に毎回説明している気がしていて、どっかで整理しておきたかったもの。
これで、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、スマホ決済の違いあたりはわかりやすくなると思います。

カテゴリ分けするに当たり、この2軸を理解するのが重要です。

横軸:使える場所
・国際ブランド → Visa/マスターカード/JCB/Amex/ダイナース/銀聯
・汎用型 → 国際ブランドではないが、幅広い店で使える
・ハウス型 → ある特定の店でのみ使える

縦軸:引き落としタイミング
・プリペイド(先払い) → 先にチャージしておく
・デビット(即時払い) → リアルタイムに銀行口座から引き落とされる
・クレジット(後払い) → 後でまとめて支払う

なお、法的には決済とポイントは明確に別れているので、ポイントカードもこの軸に入れてます。
決済手段は現金で買える、ポイントは現金で買えない、と理解すれば簡単です。

また、それぞれのカテゴリについてのニュースをまとめました。
半年前でも懐かしいものが多いですね。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1ShzEbNjxgvuy9tgjMO9KCwpazmlHP76zDbn_0cCjhOs/edit?pli=1#gid=0

※11/2(金)にこれを肴にFinTech WATARU会 #5 「今年のキャッシュレス系ニュース振り返り」(カジュアル版)やります。
https://connpass.com/event/103354/

ここでは目新しいカテゴリだけ解説します。

ブランドプリペイドカード


国際ブランド×プリペイドで、要はVisaプリカです。
世界で使えるブランドのプリペイド版です。
日本では、2014年にau Walletが出てからメジャーになりました。
欧米では、ほとんどの店舗で使えるため、銀行口座持てない人向けに、給与振込先カードとしても使われることが多いです。

ブランドデビットカード


国際ブランド×デビットで、要はVisaデビットです。
日本では、2006年に、話題のスルガ銀行が初めて発行しました。

電子マネー



国際ブランドではない、汎用型でプリペイドあるいはポストペイ(後払い)のカードを電子マネーと呼びます。
別の言い方をすると、店頭でピッっとカードやスマホをタッチすると決済できるものを、いわゆる電子マネーと呼んでいます。

一番最初の電子マネーは、2005年に誕生したEdyとSuicaです。
店頭決済を1秒以内に収めるため、物理カードに残高が保存される、Stored-Value型が主流です。
カードに保存されるとインターネットを経由しないので早いのです。

また、ややこしいのが、チャージ式のプリペイドとポストペイ(後払い)がある点です。
とは言え、ポストペイは、QUIQPayとiDしかありません。
Apple PayやGoogle Payは、このQUIQPayとiDのインフラを使って提供しています。
日本ではカードと言えばクレジットカードなので、後払い決済ができるインフラが必要で、そこでこのポストペイ型の電子マネーをインフラとして使っています。
Suicaも使えるっちゃ使えますが、あくまでApple PayにSuicaそのものを登録して使っているだけで、Apple Payに登録したクレジットカードを使ってSuica加盟店で決済することはできません。

スマホ決済/QRコード


新たな勢力として、電子マネーではない、汎用型の決済手段を提供しようとしている人たちです。
プリペイド式と、銀行が提供するデビット式があります。
電子マネーの課題は、非接触(ピッとやるだけ)でユーザーは便利なのですが、読み取り端末が高価で加盟店の負担が大きい、というところで、そこを紙に印刷したQRコードなら安いやんけ!っていうことで広めようとしています。

なお、プリペイド式の各社は、いわゆるPSP(決済代行)の立場で営業してたりもするので、そのアプリに登録したクレジットカードでも支払えることが多いです。

ちなみに、国際ブランドも非接触やQRコードに対応しています。
イギリスやオーストラリアでは、非接触率が5割を越えています。
アジア圏ではQRコードも普及させようとしている模様です。

ハウスプリペイド/ハウス電子マネー


小売や飲食店が、自社だけで使えるプリペイドカード/電子マネーです。
ポイントカードと比較して、自分でチャージして使うので、顧客囲い込み度が高く、かつクレジットカード等他社の決済手段で取られる手数料も発生しないので、活用する企業が増えつつあります。
古くは、nanaco/WAONも、自社店舗のみで使えるハウス電子マネーでしたが、使える場所が増えて汎用型に進化した経緯があります。

参考

もっとプリペイド/デビット/クレジットカードの違いを知りたければ、以前寄稿したこの記事をご覧ください。
» キャッシュレス決済の基本、「クレジット」「デビット」「プリペイド」はどう違う?

7月 262018
 

» 【カンム紹介】前提知識の平準化のための勉強会
ここでも書いたとおり、定期的に社内向けの勉強会を開いています。

2018年6月に首相官邸から、ことテクノロジーに関係する領域の戦略に関する資料が発布されていたので、それを弊社に関係あるところだけ抜粋して、そこから読み解ける近未来について予想した勉強会を開きました。

その時の資料の抜粋部分だけUPします。
日本国が重点的に投資をして、達成のためのKPIを設定している領域になるので、ただの推測よりも確実性の高い未来を予想することができます。

ついでに、Internet Trends 2018も入れています。

ここから、私の予想を加えて話をしました。

・ECの銀行振込決済がちょっと増える
・個人間送金が普及する ※普及=数年で500万ユーザー
・バーチャルクレカが増える

とかですね。

個人間送金周りは、WATARU会でも話そうと思っているので、ご興味ありましたら是非ご登録ください。
https://wataru.connpass.com/event/94558/

カンムで使ってる事業計画のテンプレを公開します

 未分類  コメントは受け付けていません。
7月 172018
 

シード期からシリーズB(IPO前)くらいまでは、社長自ら事業計画を作っているかと思います。
ただ、そのテンプレやお作法は、誰からも教わったことはありませんでした。
(1回、事業計画作りの勉強会にはお邪魔させていただいたことはありますが)

ただ、ちゃんと人に説明できて、かつ細部まで洗い出しを行い、自分で納得感のある事業計画があると、対VC、対社内、諸々が捗ります。
社内向けのメリットはこちらで書いてます。
» 【カンム紹介】事業計画を公開して共通言語を作る

そこで、地味に8期目に突入して、100回くらいブラッシュアップして最近落ち着いた弊社の事業計画のテンプレを公開します。
» 事業計画サンプル(夜は酒も出すラーメン屋)powered by カンム八巻 @8maki

題材はなんとく「夜は酒も出すラーメン屋」にしています。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/18sCuMavEsjXRbdmwgdI4fknFy5PyaOa01s5sLyfO5Fk/
※Googleにログインして閲覧したらコピーできるので自分でいじってみてください

この事業計画を書くに当たり、7つのルールを設けています。

ルール①売上等の変数を因数分解
ルール②手入力と計算式のセルを分ける
ルール③今後の具体的な施策と影響する変数を明示
ルール④そのまま推移する部分はオレンジ色で
ルール⑤実際の数値は計画と別の列に記載する
ルール⑥複数シナリオ化
ルール⑦年次計画も自動で出るようにしておく

ルール①売上等の変数を因数分解

この事業計画は、売上 – 費用 = 営業利益 というシンプルな構成になっています。
それぞれの項目を因数分解=ブレークダウンして、より詳細なものを記載して精度を上げていきます。

ここでは、
売上 = ラーメン代 + 酒代
        = ラーメン平均単価 * 月次注文数 + 酒平均単価 * 月次注文数
        = ラーメン平均単価 * (一人当たりラーメン注文数 * 月次来店数) + 酒平均単価 * (一人当たり酒注文数 * 夜の月次来店数)
の数式が前提となっています。

ポイントは、10%±くらいの精度で書ける数値まで落とすこと、です。
月の売上は?と聞かれてもすぐにはわかりませんが、出すラーメンの平均単価は?ならある程度目星がつけられます。

また、spreadsheet上、売上でも費用でも使う共通変数、重要なKPIは上に書き出しています。
ここでは「月次来店数」等です。

なお、実際に始まっていない事業ほど、この変数は細かくブレークダウンしたほうがいいと思います。
気づいていない費用や、変数を出し切るためです。

ルール②手入力と計算式のセルを分ける

手入力すべきセルは青色にしています。
シミュレーションする時にいじるべきセルをわかりやすくするためです。
ルール①で言うところの「ある程度想定できる数値」を入れるべきセルです

ルール③今後の具体的な施策と影響する変数を明示

自分のメモだけでなく、他の人に共有する際にも、いつ何をやるか?を示すために重要です。
また、その施策に応じて、どの変数が影響を受けるのか?を紫色にしておくとより、伝えたいことがわかります。
この場合、広告を打つことで、「時間当来店数(夜)」を7人→8人に見込んでいることを示しています。

ルール④そのまま推移する部分はオレンジ色で

また、今後大きく変動しない変数は、ベースとなる月の数値を参照するようにして、全てオレンジ色にしています。
「時間当来店数(夜)」のベース月が太字なのは、ルール⑥で複数シナリオに対応しているためです。

例えば、広告を打ったとしても、時間当来店数(夜)が8人ではなく、7.5人だった場合、ここだけいじれば今後も方向修正できるようにしています。

ルール⑤実際の数値(実績)は計画と別の列に記載する

この事業計画では、過去の実績も記載しています。
ただ、計画を上書きしていってしまうと、そもそもどういう想定をしていたかわからなくなってしまうため、計画と実績は別の列にして記載しています。
こうすることで、計画(予)と実績の差分がわかりやすくなります。

なお、実績が太字になっているのは、運用上の都合で、既に確定した数値は太字にしているためです。
例えば、外部に依存している数値(水道代等)は、後日確定したものが来るので、確定するまでは当てで入れたりしています。
確定したら太字にする。

この時、行数を減らす工夫として、あるKPIに対する割合で決めちゃうことも多いです。

例えば、雑費ですが、内訳が複雑すぎるので、ざっくり対人件費で割合を出して、今後修正していくようにしています。

ルール⑥複数シナリオ化

この事業計画では、BEST/NORMAL/WORSTの3シナリオも一度に計算できるようにしています。
各シナリオによって、大きく数値が変わり得るものは、下記計算式を入れています。
A1の数値によって、そのセルの数値が変わります。

=SWITCH($A$1, 1, 10, 2, 8, 3, 6)

これは、広告宣伝費を打ったときの、時間当来店数(夜)なのですが、BESTでは、10人、NORMALでは8人、WORSTでは2月より落ちて6人としています。

イメージとしては、BESTシナリオはVC向け、NORMALシナリオは、確度の高いシナリオとして社内向けに作っています。
WORSTは文字通り、最悪のシナリオです。

ルール⑦年次計画も自動で出るようにしておく

月次計画の右下に、年次計画も作っています。
これは、長期の計画を見る時に便利です。
また、ルール⑥の複数シナリオ別に見るとより、アップサイドとダウンサイドがわかりやすくなります。

この時、ルール⑤で計画と実績の列両方あるため、実績列だけに年次を書いておいてその列だけ合計する。
具体的には2018と入っている列だけ合計するように工夫しています。

=SUMIF($H$2:$AT$2, AY$41, $H4:$AT4)

 

これらを以て、事業計画を立てて、逐一Updateするのがだいぶ楽になりました。

ポイントとしては、行数を増やしすぎないことです。
複雑になりすぎると自分もそうですが、人に見せる時大変です。

ただ、ブログではなかなかエッセンスが伝わらない気もしており、どっかで勉強会を開くのも吝かではない気がしてはいます。

7月 172018
 

前回に続き、会社で意識していることを書きます。
» 【カンム紹介】前提知識の平準化のための勉強会

前回とも被るのですが、とにかく「前提」を共有することを意識しています。

その中で、いちばん重要なのは会社の方向性を示すもので、それを具体化した事業計画(Excelの月次収益計画)を事業開始当初から全社に共有しています。

短期の今後の計画(戦略・人員計画)や、ビジネスモデル、過去の履歴が全ていじりようのない数値として記載されています。

なお、弊社の事業計画の記載ルールはこっちで書いてます。
» カンムで使ってる事業計画のテンプレを公開します

全社共有することのメリットは3つあります。
①社長以外がプロジェクトの優先順位をつけやすくなる
②会社がいつ黒字化する予定なのか伝えられる
③個別プロジェクト毎にどの程度の予算を考えているか伝えられる

①社長以外がプロジェクトの優先順位をつけやすくなる

何か意思決定をするとき、その決定がどの数値に影響し、売上にどの程度貢献するのかわかるため、”社長以外”が優先順位の判断する時に有用だと思っています。

AとBという次やりたいプロジェクトがあって、どっちがより売上(他KPI)に影響するのか?を各々が考えて決定できると、意思決定量が増えて、よりスピーディな組織になると考えます。

例えば、新規ユーザーを獲得する、既存ユーザーのリテンションを上げる、というどちらかを選ばないといけない時、売上により影響するのはどちらか?という軸を持って判断することができます。
もちろん、短期の売上なのか、1年後の長期の売上を取るのか?という判断もありますが、それもこの事業計画の上でシミュレーションすることができます。

また、「これをやるべき」と社内に伝えるときも、明確な数値のロジックで示せるので、納得感も得やすいです。

②会社がいつ黒字化する予定なのか伝えられる

正直、今弊社の事業計画は120行もあって、細かい計算式を理解できている人はそんなにいないのですが、黒字化しているのかどうか?というのは誰でもすぐにチェックできる数値になります。

特に新しく入った人に説明する時に重要で、「スタートアップである以上現時点では赤字だけど、この前提でこの時に黒字化します」、ということを言えると安心に思ってもらえるかなーと思っています。

また、「よくわからないけど、いつか黒字化すると社長が言っている」状態は健康的ではないと思っていて、いつ黒字化する、をちゃんと説明できるのとできないのとでは、組織の健康状態がだいぶ違う気がします。

③個別プロジェクト毎にどの程度の予算を考えているか伝えられる

現状、会社の重要なKPIを3つに定めていて、それぞれ責任者を作っているのですが、そのKPIを達成するためにいくらまでなら許容できる?ということも伝えられます。

わかりやすいところだと、新規ユーザー獲得の文脈で、「いつまでに”いくらで”何人獲得してほしい」、ということを明確に示せたのは、良かったことでした。

課題:運用コストがまあまあでかい

行数が多いと、説明コストが大きいことです。
週次定例の場などで、逐一説明するようにはしているのですが、自分が数値オタクのため、結構な頻度で修正するため、追っていくのも大変です。
結局、複雑だと誰も見なくなります。
そのため、今後は、事業の精度=解像度が上がるに連れて、行数は減らしていきたいと思います。

いまいまだと、経営陣しか詳細理解できていない部分も多いですが、今後は全社に理解してもらうようにしていきたいですね。
事業計画勉強会の機運、、、