4月 172017
 

久々の投稿。

今、バンドルカード、というクレジットカードを持てない人向けに、アプリをインストールしたらVisaカード(プリペイド)が持てる、というサービスを提供しているのですが、よく人に「決済って競合多いけどどうなん?」っていう質問をされます。
もちろん、色々な企業が凌ぎ合っている業界ではありますが、役割分担もはっきりしていて、一概に競合とは言えないことがほとんどです。
そこで、一旦業界と、競争領域の整理をしてみました。

クレジットカード業界/スマートペイメントマップ

まず、わかりやすくするため、競争領域を外したマップで説明します。
左(消費者)から右(加盟店)にお金が流れるイメージです。

上段と下段の2種類のマップがありますが、上段は、消費者から加盟店までの、クレジットカードの商流を整理しています。
それぞれの役割分担はこんな感じ。

・提携カード:イシュアと組んで自社顧客にカードを販促
・イシュア:ブランドからライセンスを受けて、会員に対してクレジットカードを発行
・ブランド:イシュアとアクワイアラに決済ネットワークを提供
・アクワイアラ:ブランドからライセンスを受けて、加盟店に対してクレジットカード決済サービスを提供
・PSP(決済代行):アクワイアラに代わって加盟店に対してクレジットカード決済サービスを提供

ココらへんを深堀ると深淵な世界が見えるので割愛します。
クレジットカードをお店で切るだけで、これだけのプレーヤーを通してお金が流れるということが分かってもらえれば。

で、下段が昨今話題のサービス達を役割ごとにマッピングしたものです。
同じように左から右にお金が流れていきますが、そのエコシステムの中にカードも含まれます。

・銀行:消費者のお金の源泉は銀行です。
・カード:銀行とつながってキャッシュレス機能を提供します。プリペイドカードなら現金からもチャージされます。
・ウォレット:主にカードとつながって、スマホ上で決済できる機能を提供します。カード的には、ウォレットは加盟店という扱いになります。
・決済API/端末:ウォレットで、加盟店で決済できる機能を提供します。

そのサービスが「ユーザーを集めているのか?」「加盟店を集めているのか?」で分けると整理しやすいです。
ただ、ウォレットの定義が広くて、両方集めているプレーヤーが増えていることが、この領域をわかりにくくしています。

例えば、弊社のバンドルカードとOrigamiは競合か?と言われると微妙でして、
たしかにOrigamiはユーザーも集めているという点では競合なのですが、Origamiに登録できるカードとしてバンドルカードも利用できるので、その場合はパートナーとなります。
しかし、バンドルカードがApple Payに対応したら、Origamiを介さなくてもアプリで実店舗決済できてしまうという点で、競合感が増します。
なので、競合か?という問には、一概に答えられない感じです。

とは言え、各所で競争が始まっているのも事実で、それぞれの方向性というか、Value Propositionによって、4つの領域に分けられると思いました。

競争領域の整理

①イシュイング:簡単に作れるカードという方向性です。Apple Pay対応を見越したアプリ前提のカードが増えています。
②割り勘/送金:個人間の送金/決済という方向性です。米国のVenmoがベンチマークです。
③QRコード決済:店舗側にタブレットをおいて、アプリでQRコードを読んで決済できるサービスの提供です。WeChat Pay/AliPayのエコシステムの一つとして広まり始めています。
④ポストペイパル:ECの世界で消費者とお店を直接つなげたいという方向性です。PayPalの次世代を狙っています。

それぞれ軽く考察していきます。

①イシュイング

バンドルカードと、Kyashは、アプリをインストールしたらVisaのバーチャルカード番号が持てる、という点が共通しています。
また、LINE Payカードも、アプリで残高/明細確認・チャージができる点で、既存のクレジットカードプレーヤーと違う機能を提供しています。
さらに、マップには入らなかったのですが、銀行がデビットカードを発行する動きも活発化してきています。

この領域が大きく変革する契機は、やはりApple Payでして、プラカードがいらない世界が到来します。
ここは別記事で詳細に書いているのでそちらをご参照ください。

» Apple Pay的な某が普及した世界にはメインカードは存在しない

②割り勘/送金

米国でのVenmoの成功と、WeChat Pay等が作った「簡単に個人の間でお金のやり取りできる」世界観が、なぜ日本でないのか?という問題意識から始まっているプレーヤーです。
ここには今後も色々なプレーヤーが参入してきそうな気配です。
例えば、メルカリも個人間決済っぽいことをやっているという意味で極めて近い領域。

ハードルは、資金決済法と販売収益移転防止法で、本来、個人間送金する場合は、資金移動業という許認可を受けて、本人確認を取る必要があります。
ただ、日本の本人確認は極めて煩雑で、いかに本人確認をせずに=UXを損なわないように、法定遵守できるか?も勝負のポイントです。
LINE Payもやられていますが、やはり本人確認のハードルは高いです。

③QRコード決済

加盟店にタブレット決済を提供しているプレーヤーで、WeChat Pay/AliPayのQRコード決済に対応するという競争で始まりました。
インバウンド需要の勃興で、加盟店の爆買に対応したい欲が高まり、上記に対応した新しい決済端末を入れるという流れが生まれています。

最近は、一概にインバウンドだけでなく、ウォレットも提供しているプレーヤーが参入していて、WeChat Pay/AliPayそのものをやろうとしています。
また、このプレーヤー間でも協業は生まれており、例えば、LINE PayとAirREGIは、既にウォレットと端末という役割分担で提携しています。

そして、マップには入れてないのですが、ビットコイン系のプレーヤーも、4月の仮想通貨法の施行で盛り上がり始めています。
ビックカメラ等の大きな加盟店も対応し始めています。

もちろん、大手のカード会社も多数参入してきており、スマートな決済端末が町に広まると、一気に決済シーンが変わる期待感があります。
結局、新しい決済方法を広める一番のネックは、加盟店の開拓であり、開拓が完了していると新しい決済方法が広まるはずです。

なお、WeChat Payについては、古いですがこの記事を参照のこと。

» 決済業界の人間なら読むべし:Andreessen HorowitzのWeChatの考察

④ポストペイパル

実店舗だけでなく、ネットの世界でも大きなエコシステムを作っちまおうというプレーヤーが増えています。
「別にネット決済なんてただのデータ通信なんだからクレジットカードじゃなくてよくね?」という問題意識から生まれていると感じます。

こちらは、ECからの参入が多いと思っており、まさにBaseがPay.IDを提供しているのがわかりやすいですが、例えば、Amazoy Paymentも同じような役割を担っています。

ベンチマークは中国

ここまで見てみると、とにかく分野横断で、消費者から加盟店までを一気通貫でつなげたいプレーヤーが増えているのだと思います。
目指すは、銀聯とWeChat Pay/AliPayのようなエコシステム。

そこに銀行が参入してくるケースも増えるており、ちょうど先週発表された、メタップスとみずほが組んで提供する、電子マネー「エムウォレット」も、全てを横断的に提供する決済手段なのだと思います。

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 Posted by at 11:30 AM
1月 262017
 

毎年恒例の日銀の「生活意識に関するアンケート調査」。
決済の設問もあってかなり参考になります。

■目次
【日本】 「生活意識に関するアンケート調査」(第68回)の結果
〜携帯電話・スマートフォンを読み取り機にタッチして支払い をする機能の利用状況〜

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【日本】 「生活意識に関するアンケート調査」(第68回)の結果

携帯電話・スマートフォンを読み取り機にタッチして支払い をする機能の利用状況
http://www.boj.or.jp/research/o_survey/ishiki1701.pdf

Apple Payがリリースされた昨年の影響を受けてか「生活意識に関するアンケート調査」にモバイル決済の設問が追加され、『利用したことがある』との回答は6%となったそうです。
回答のグラフ↓

ただ「年に数回使う」パターンの人は、おそらくモバイルSuicaで新幹線買うだけな人だと思っており、日常的に使う人は5%もいないという結果に。
そして「当該機能がある携帯電話・スマートフォンを持っているが、使わない」回答が42.4%もいて、対象の端末を持ってる人の10%くらいしか使っていないという結果です。

そもそもApple Payも米国でそこまで普及しているのかわかりませんが、まあこんなもんか、という結果ですね。

では、これがこれからモバイル決済は普及するのか?

この類のサービスは、口コミでじわじわ拡がるようなものではないと思っており(既におサイフケータイがあるにも関わらず使っているのは数%という現状から)、利用者を増やすには大きなイベントが必要だと考えます。

イベントとしては下記4つが考えられます。
①Apple Payの定期の対応
②Apple PayにVisaのクレカがもれなく登録できるようになる&Visaの非接触加盟店が増える
③Apple Pay/Android Pay対応の端末が普及する
④Apple Pay上でポイントカードが使えるようになる

①Apple Payの定期の対応

いまいまでモバイル決済を使いそうな層で、定期を使っていない人はあまりいないのではないでしょうか?
定期利用者を計算すると、丸ノ内線東京駅で約半分が定期の状況で、Apple Payで定期が使えないから結果使ってない人はかなりの割合でいると思います。

» 関東交通広告協議会・各社・各駅 乗降人員・通過人員・輸送人員

私自身は、Androidモバイルスイカ定期のヘビーユーザーで、かなり使い勝手がよく、定期対応したらそれだけで2倍位までは一瞬で普及すると思います。
できればViewカード以外でのオートチャージも欲しいところ。

②Apple PayにVisaのクレカがもれなく登録できるようになる&Visaの非接触加盟店が増える

2020年に向けて、Visaやマスターカードを始めとしたブランド/当局は、EMV(IC認証決済)もさることながら、非接触型の決済端末を普及させたがっています。
というのも、オーストラリアを始めとする欧米諸国では、非接触のVisa加盟店はかなり増えていて、日本に来た外国人が、わざわざプラカード出さないといけないのか!さらにはサインもしないといけないのか!遅れてやがる!ってなるのは割けたいのです。
よって、2020までに何らかの転機が訪れるはず。
例. コンビニが全店で非接触Visa(payWave)を導入する。

③Apple Pay/Android Pay対応の端末が普及する

単純に、Apple Payが使えるiPhone7を持つ人が増えると、単純に使う人が増える、ということです。
ただ、Apple Pay使いたい人は既に7に移っていると思いますし、7以前iPhoneユーザーでモバイル決済している人は皆無だと思っており(機能がないから)、このシナリオは微妙かもしれません。

④Apple Pay上で共通ポイントカードが使えるようになる

実はこれが一番普及する糸口だと思っておりまして、Tカード/Ponta/dカードを、Apple PayでかざすだけでOKみたいになると、一気に広まると思います。
なぜなら、クレジットカードや電子マネー以上のDAU(日次利用者数)を誇っていると思いますし、お金のやりとりがない分、登録しやすく、不安も少ないためです。
これに慣れた人は、そのまま決済も使い始めるはずです。
ただ、これは”決済”ではないため、Apple Payでできるのか不明ですし、加盟店側のPOSをいじる必要があって(なぜなら今は磁気ストライプorバーコードのため)、誰がそこに投資するのか?が不明確ではあります。

あとは、iPhoneのNFC機能開放とかですかね。
そしたら、メルカリPayでコンビニで買い物♪みたいな、膨大なアプリユーザーを持つ非金融プレーヤーが一気にそこを取ってしまうかもしれません。

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宣伝ですが、今回イシュアとしてのオペレーションを回している中で、あまり世の中に伝わっていないカードの仕組みとかを、こちらのコラムで書き始めていますので、もしよろしければご笑覧ください。

» ビットコインの送金は結局早いのか?承認とは?
https://hello.vandle.jp/bitcoin-transaction/

Amazon Go – 無レジ決済の始まり

 FinTech, Payment  コメントは受け付けていません。
12月 162016
 

先日Amazon Goが発表されました。
これで無人店舗が加速度的に広まる気がしています。

■目次
【アメリカ】Amazon Goの発表

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【アメリカ】Amazon Goの発表

先日、Amazonが無人のコンビニを発表いたしました。
上の動画がコンセプト動画で、要はAmazon
Go用のアプリをスマホに入れて、入店時にスマホアプリでQRコード認識して、店内で専用のカバンに商品を入れて退店したら自動で決済される、というコンビニです。

» レジでの精算はもういらない:アマゾンの食料品店「Amazon Go」に行ってみた

具体的にどういう技術で実現しているかは詳しくはわかりませんが、店内カメラによる画像認識とRFIDを商品につけてセンサー認証している模様です。

“■「自動運転」の技術を活用
 アマゾンによると、Amazon
Goで用いられている技術は、コンピュータビジョン(画像認識)、深層学習アルゴリズム、複数センサーの連携。これを束ねて「Just Walk
Out技術」と名付けている。”
» 「AmazonGo」はショッピングの革命となるか

決済は、Amazon Goアプリを入れている時点でAmazonのアカウントを紐づき、そこのクレジットカードで決済されます。

まず真っ先に万引きや不正決済のリスクが思い浮かびますが、そもそも既存のコンビニの商品欠損率も5%程度あり、もしかしたらそれよりも低いリスクになるかもしれません。

この技術の凄いところは、導入が簡単なところだと思っています。
もちろん、今すぐAmazon並のセンサー技術を駆使して実現できる企業は、他にGoogleくらいしかいません。
しかし、その技術は数年経てばコモディティ化して、店舗にカメラとセンサー入れて、アプリを消費者に入れさせるだけで実現できてしまいます。

我々が思っている以上のスピードで浸透してしまう可能性があります。10年以内とか。
国内ではセブンイレブンが実証実験等始めたらその1年以内に一気に光景が変わると思います。
実際、ユニクロはRFID技術を使ってセルフレジを実験しており、小売からすると導入しない理由がない技術に思えます。

» GUのセルフレジを体感 時間短縮で満足度UP ファストリ

そうなると決済の情景も一気に変わり、Apple Pay云々じゃない世界になります。
重要なのは、どのアプリ or 端末が無人レジの”受け手”になりうるか?です。
例えば、仮に国内で浸透するに当たって、いちいちセブンイレブンアプリとか、ローソンアプリとか入れる仕組みだと広がらないはずで、するとどこか強いプラットフォーマーが握ることになるでしょう。
Apple / Googleがその機能を提供するのか、Amazonが他社チェーンに技術・機能を提供するのかわかりませんが、今以上にそのあたりのプレーヤーが決済の肝を握り、アクワイアラ的な振る舞いを担うことになるはず。
カード会社は、トランザクションは確実に増えるので嬉しい半面、自分たちの管理領域が浸透され、精算代行的なバリューしか発揮できず、決済手数料もだだ下がりしてしまうかもしれません。

なお、ちょうど昨日、ローソンが自動商品認識・袋詰装置を発表していました。

» こんなコンビニ待ってた!レジ支払、袋詰め全て自動

【PR】 弊社で運営しているバンドルカードのAndroid版をリリースいたしました。

11月 282016
 

先日、弊社プリカでビットコインチャージを再開して、その時に合わせてpediaにインタビューしていただきました。

» IoT化された新しい世界に必要な「カードの未来」…カンム代表取締役社長の八巻氏が語る、少額決済の可能性
https://thepedia.co/article/1422/?order=1&primary_tags=Kanmu

その中で、Apple Pay的な某(なにがし)が普及すると、メインカード、という概念がなくなると思います、ということを書いています。

1. Apple Pay的な某が普及すると、クレジットカードや電子マネーを複数持つことに負担がなくなります。そして、お店によって最もオトクなカードを自動で選択して決済してくれる機能が生まれます。 ※Apple Payにはそういう機能はありませんが、”某”が作るのは必然だと思います。

2. すると、ハウスカードが一気に増えます。なぜなら、そのお店で最もオトクな決済手段を提供できるのはそのお店だからです。ここで、与信のいらない全員に即時渡しできるプリペイドカードを選択するお店も増えるでしょう。

3. 同時に、ハウスカードすら出さずに、既存の決済手段に相乗りする、CLO/特約店✕CRMという分野が生まれます。要は、CLOで使った人のデータをお店のCRMと連動したらそれがいわばハウスカードの役割を果たすので、生カードを発行しなくてもよい、という選択をするお店も増えると思います。

4. カードの話に戻すと、このカードを主に使おう、ということがなくなり、メインカードという概念がなくなります。その場で勝手に一番オトクなカードが使われるのですから。一番はじめに作ったカードをなんとなく使い続ける層はいなくなります。ただ、ハウスカードがない場合の決済手段としてデフォルトカード、というものが生まれます。(ある種メインカードと言えますが、もっと消去法的です)

5. デフォルトカードの候補は、強いポイントを提供できるカード会社のカードが選ばれやすくなります。

6. そしてカードそのものにロイヤリティはなくなります。旅行のときは保険の強いカード、車乗るときは車のカードなど、シーンごとに使い分けられるからです。そして、リボや分割払いに強い、金融に特化したカードも生まれ、カードローンの人たちの参入が増えるでしょう。お店でブラックカードをちらつかせてモテる、という文化も消えると思います。

7. メインカードがなくなると、リボ等の金融商品の導線も弱くなりなります。よって、デフォルトカードを目指すカード会社(ポイント系、ラグジュアリー系)、ハウスカードを主軸にするマーケティング系カード会社、リボ専用カード等の金融に特化したカード会社に如実に分かれていくと考えています。

これは、一回自分のFacebookで出していた話でして、いただいたコメントのご回答を。

ポイント/割引オタクみたいな人はそうなるだろうけど、普通の人はそこまでしない

今のクレジットカード業界はまさにそうで、わざわざポイントのために複数のカードを持ち歩く人のほうが少ないとは思うのですが、それを1箇所にまとめて(スキャンしたりして)自動で出し分けしてくれる存在が、”Apple Pay的な某”、というものだと思っています。
敢えて某(なにがし)と書いてるのはそういうことで、そんな簡単なルールは今のマシンラーニングの技術でも割りと簡単に実現できると思います。

あとは、1箇所にまとめておける、というインフラの問題なので、それこそ2020までに、ブランドの非接触端末(スイカみたいにかざすだけで決済できるやつ:Visa payWaveとか)が普及すると、Apple Payじゃなくてもそういう某が作れちゃうと思うのです。

そうなると、カードというのはアプリ上で簡単に発行される、ということが選ばれるための前提条件となって、ブランドプリペイドが普及しはじめるような気もしています。
いよいよ小売が消費者金融を握る感じになるのでしょうか。

宣伝ですが、今回イシュアとしてのオペレーションを回している中で、あまり世の中に伝わっていないカードの仕組みとかを、こちらのコラムで書き始めていますので、もしよろしければご笑覧ください。

» ガソリンスタンドや宿泊施設がプリペイドカードで使えない理由
http://hello.vandle.jp/why-unusable-merchants/

個人情報管理「情報銀行」 年度内に企業向け指針

 FinTech  コメントは受け付けていません。
9月 262016
 

■目次
【日本】個人情報管理「情報銀行」 年度内に企業向け指針

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【日本】個人情報管理「情報銀行」 年度内に企業向け指針
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160916/k10010689491000.html

要は政府主導でネット上や病院等のの個人情報(購買履歴等)を一箇所に集めれば、企業はデータの利用がしやすいし、個人も一箇所で管理できて安全じゃね?っていうものです。
東京大学空間情報科学研究センター教授の柴崎亮介氏が提唱した概念。

> パーソナル情報の安心利用へ、「情報銀行」の可能性
http://bizgate.nikkei.co.jp/article/71475516.html
この画像がわかりやすい↓

“情報銀行は、この明確な本人の許可をもとに、匿名化されたパーソナル情報を企業に貸し出す。企業は貸し出された情報をビジネスに活用できる。
パーソナル情報を提供してくれた個人には、企業からの見返りとしてパーソナル情報にもとづくサービスを提供したり、何かしらのポイントを付与したりする。”

情報銀行のカード会社のメリットとして、例えば、POSデータを小売からもらって、それをもとに与信モデルを作る(毎日発泡酒を買ってる人は怪しいとか)みたいなことが容易になります。
今までは、小売企業と契約した上で、さらに会員の同意が必要でした。
それには会員規約をいじったり、Webで確認あるいは手紙で告知等、非常に難易度が高かったのですが、情報銀行があると、POSデータを渡しても良いという個人のデータを簡単に取得することができます。
ある種、カード業界的にはCICに近いものかもしれません。
(CICには個人の許可を得る、というものがありませんが)

ただ、ネット界隈では総スカンをくらっております。
「本当にまともなベンダーがまともなシステムを作れるんかいな?」「なんで勝手にデータを収集されないといけないのか?」「政府がTポイントみたいなことやりだすのか?」等等。

> 情報銀行とはなんぞやという話
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20160914-00062191/
山本一郎先生もおっしゃる通り「そもそも流通する価値のあるデータとは何か?」という議論自体があまり行われていない印象で、例えば上記のPOSデータ使った与信モデルが本当に効果があるのかはわかりません。
データの粒度が細かくなるので、コストは膨大にかかって結果は事故率が0.1%だけ低減、的な結果に終わりそうな気配もします。

個人的には、データの流通促進!云々の前に、各々貴重なデータを持っている事業会社がまともにデータを扱える人を採用するor育てることのほうが先決なのでは?と思っている次第です。
既にあるデータを分析するより、データの取得のところから設計しないと、良い結果になることは稀です。
(住所が全角と半角混じっていて、まともに分析できない、といったことは多々ある話で)

他の論点としては、どこかが一極集中で管理するのではなく、ブロックチェーン然り、分散で個人が管理する形が良い、という意見も見て、それはそれで面白い形だな、と思いました。

“情報銀行みたいに、情報を(匿名化したとしても)一つの場所に集約させるみたいな考えは完全に時代に逆行しています。次世代のインターネットを試行するなら、個人が完全に自分の個人情報をコントロールできるアーキテクチャを考えるべきと思います。”
https://twitter.com/tyk97/status/775261982370914304
“個人情報は、集中して情報銀行で管理するのではなく、分散型になります。つまり、個人がそれぞれのプライベートキーで個人情報を管理し、暗号化して、分散ストレージに保持します。情報は個人だけがコントロールして、利用を都度許諾することができるようになっていくようになるでしょう。”
https://twitter.com/tyk97/status/775261660088983552


【告知】
9/16にオリコ様と組んで、アプリ型のVisaプリペイドカードを発行させていただきました。
> カンムとオリコが提携し、Visaプリペイドカード『Vandle』発行
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000012797.html

金融庁の金融レポート

 FinTech, Payment  コメントは受け付けていません。
9月 232016
 
スクリーンショット 2016-09-17 14.50.49

■目次
【日本】平成 27 事務年度金融レポート 平成 28 年9月金融庁
【日本】金融サービスに傾倒する小売業は衰退する(このジンクスに楽天は勝てるのか?)
【日本】アップルとグーグル、アプリで競争相手排除も

 

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【日本】平成 27 事務年度金融レポート 平成 28 年9月金融庁
http://www.fsa.go.jp/news/28/20160915-4/01.pdf

金融庁から金融レポートが発表されてました。
その中でFinTechの部分だけ取り上げますと、2015年12月に設立された「FinTech サポートデスク」の結果が報告されています。
“開設以来、総計 91 件の問合せが寄せられており(2016 年6月末時点)、月平均 13 件の問 合せが寄せられている。”
http://finance-startups.jp/wp-content/uploads/2016/09/302c3b8962d8d33c5f2c6c5d42f97f2c.png

上の画像は業種別・法律別の相談件数が円グラフ化したものですが、多い順に。
・業種:代理・仲介・販売、仮想通貨、クラウドファンディング、セキュリテイ、ロボアドバイザー、送金、決済代行、その他
・法律:金融商品取引法、資金決済法、銀行法、貸金業法、犯収法、保険業法、外為法・国調法

証券仲介・販売→金融商品取引法、仮想通貨→資金決済法(資金移動業)、クラウドファンディング→銀行法のような組み合わせだと思います。
ある種、新しい事業領域がどこか?というバロメーターになっているはず。

【日本】金融サービスに傾倒する小売業は衰退する(このジンクスに楽天は勝てるのか?)
http://newmktg.lekumo.biz/.s/blog/2016/08/post-1554.html

ニュースというよりもコラムですが、小売が金融(カード含む)やって、金融が儲かって小売がおざなりになって衰退する企業多いよね、というものです。

ここでは楽天がそのジンクスに入りつつあり、楽天市場自体やらなくなるのでは?という論がありますが、個人的には下記にある通り、楽天カードの価値は楽天市場なのでそうそうやめないと思っています。
“楽天の金融事業の中心はやはり楽天カードで、これの肝は楽天ポイントで、楽天ポイントは結局小売でなんでも買えるという価値なので、ECやめれない気がする”
https://twitter.com/8maki/status/774030513996652544

【日本】アップルとグーグル、アプリで競争相手排除も
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS14H4C_U6A910C1EA2000/

いわゆるアップル税と呼ばれる、アプリ会社が課金機能を提供するときに、アップルの決済機能を使うと30%取られる手数料が、「競争相手の排除につながる」という理由で公取委から狙われている、とのこと。

たしかに昔からアプリベンダからアップル税が高すぎる、と言われてきまして、粗利の低いECや電子書籍アプリの会社は自前で決済機能を提供することがほとんどでした。

これ、アップルペイへの影響もあると思っており、イシュアへの手数料が相当高いと聞いているところにメスが入るとモバイル決済普及のシナリオが見えるかなーと。
今のところ、カード業界でアップルペイの普及を歓迎している人はあまりいないように見えます。
個人的に、今最も発言力のある楽天カードが初期パートナーに入っていないところが気になっています。


【告知】
9/16にオリコ様と組んで、アプリ型のVisaプリペイドカードを発行させていただきました。
> カンムとオリコが提携し、Visaプリペイドカード『Vandle』発行
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000012797.html