カード番号を軸としたリアル店舗のCRM企業Indexが$19M調達


先日、アメリカのVCの人と話してて、Indexという会社が伸びている、という話を聞きました。
■目次
【アメリカ】カード番号を軸としたリアル店舗のCRM企業Indexが$19M調達
【日本】電子マネー・企業ポイント・仮想通貨の交換の可否の見解
【アメリカ】マスターカードが20年ぶりにロゴを更新、よりシンプルなデザインへと変更される
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【アメリカ】カード番号を軸としたリアル店舗のCRM企業Indexが$19M調達
http://www.index.com/
Google Walletを作った人たちが創業した、Index という企業が伸びていると聞きました。
これは、店舗のCAT端末にビルトインする形でソフトウェアを入れて、カード番号をベースにPOS情報とつなげて、顧客分析、メールマーケティングを行う、という企業です。
ある種、CLOの次の方向性、と言えるのではないでしょうか?
これを日本でやる場合は大きく2つのハードルがあります。
・CAT端末に簡単にインストールできるソフトウェアの開発
→アメリカだと有象無象のCAT端末メーカーがあってある程度標準ルールがあると聞いてますが、日本だと少数メーカーが作っていて、彼らを落とすのは非常に大変そうです。
・そもそも現金支払の割合が多い
→普通の小売だと、カードでの決済比率は20,30%程度でしょうか?
だとすると現金顧客もいかにデータ化するか?という店で結局ポイントカードに流れてしまっている現状があります。
ハウス電子マネーも20%の壁を超えれない、と凸版の人から聞いたことがあります。
もし変革するとしたら、EMV端末の強制置き換えの時に、Poyntのような新しいPOS/Cat端末が普及するか?というところでしょうか。
Poyntを富士通当たりが担いでくれたら面白いなーと思っています。
https://poynt.com/
【日本】電子マネー・企業ポイント・仮想通貨の交換の可否の見解
http://jba-web.jp/archives/20160708interpretation
賛助会員としてJCBも加入しているJBA(日本ブロックチェーン協会)が、電子マネー・企業ポイント・仮想通貨の交換の可否について発表していました。
大枠としては、仮想通貨と電子マネーの扱いはほぼ同じような見解を出されています。
ポイントとしては、企業ポイント→仮想通貨は◯、仮想通貨→企業ポイントは✕、電子マネー→仮想通貨は△、あたりでしょうか。
もちろん法的に確定しているわけではありませんが、わかりやすくまとまって事業を作りやすくなったとは思います。

【アメリカ】マスターカードが20年ぶりにロゴを更新、よりシンプルなデザインへと変更される
http://gigazine.net/news/20160715-mastercard-new-logo/
これは小ネタですが、マスターカードのロゴが変わるそうですね。
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Pokemon Goリリース / Pokemon Go Payの可能性は?


■目次
・任天堂株価への影響
・広告とゲーム市場への影響
・決済業界への影響
・そもそも流行り続けるのか?
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【日本】Pokemon Goリリース
もはや各所で騒がれているので、既にプレイされている方も多いと思いますが、ビジネスに与える影響を考察してみます。
■任天堂株価への影響
まず、任天堂の株価が急騰していますが、そもそもPokemon Goを出しているNianticの議決権を32%しかもっていないため、業績予想に与える影響は少ない、と任天堂自身が発表しています。
» 任天堂:『Pokemon GO』の配信による当社の連結業績予想への影響について
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120160722455980.pdf
とはいえ、280億円~440億円の収益貢献が任天堂にある、と考察している記事もあり、それが本当となれば、経常利益287億円の任天堂の株価が2倍になってもおかしくはありません。
» 『ポケモンGO』の収益構造と任天堂の取り分について試算と解説をしてみました
http://www.goodbyebluethursday.com/entry/PokemonGO_sales
■広告とゲーム市場への影響
次に、広告と他ゲーム市場への影響です。
スマホの中でアプリを開いている時間を奪われている、という点で、フェイスブックやLINE、Twitter等に影響があると考察しています。
つまり、DAU(Daily Active User)が下がるということは、広告収益が下がる、ということです。
他のゲーム(パズドラ、モンスト等)も短期的に収益が落ち込むことが予想されます。
» 「POKEMON GO」が広告市場の酸素を吸い尽くす? フェイスブック、LINE、ツイッターあたりは要注意!
http://markethack.net/archives/52016173.html
» ポケモンGOに殺されるアプリ市場と広告市場 – 小倉さんは考えた
http://7700.hatenablog.com/entry/2016/07/22/%E3%83%9D%E3%82%B1%E3%83%A2%E3%83%B3GO%E3%81%AB%E6%AE%BA%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E5%B8%82%E5%A0%B4%E3%81%A8%E5%BA%83%E5%91%8A%E5%B8%82%E5%A0%B4
■決済業界への影響
では、決済業界にどう影響するのか?
やはり、地域への送客、という要素は見逃せません。
ある地域に行くとレアポケモンが捕まえられる、というイベントはすぐに出てくると思います。
地方創生、若年層、スマホ、というキーワードに真っ先に飛びつくのは地銀でしょう。
地銀の支店や取引先へのPokemon Go誘致の代理店を担うところは早々に現れる気がします。
実際、BTMUはIngressと提携して支店への誘導を行っていました(効果は不明ですが)
http://www.bk.mufg.jp/ingress/
未だに地方はろくなスポットがない、ポケモンがいない、と聞いています。
そうなってくると現実味を帯びるのが「Pokemon Go Pay」。
Pokemon Go上にウォレットを入れて、プリペイドでチャージするなり銀行口座と連携させたりして、QRコードか何かで店舗で決済するとレアポケモンorレアアイテムがもらえる。
決済業界の人間は何でもかんでもPayをつけたがるフシはありますが、とは言え、今までの全てのアプリと比べて一番相性が良いと思っています。
既に、・多くの人がアプリを入れていてGPS常時起動、・課金機能がある、・来店誘導のインセンティブがある(しかも原価ゼロ)。
それを地銀が入れまくる。その決済情報をGETする。
ハードルは、ゲームの世界観との調和です。
決済したらポケモンもらえる、とかちょっとサブいんですよね、、、
苦労してその場に行ったからもらえる、というUXを壊しかねませんし、超ローカルな駄菓子屋で決済したらミュウツーもらえる、とかおかしい。
地方のゆるキャラをポケモンにしてくれ、とか言語道断です。
世界観に注意しながら、送客を設計できる代理店的な存在が必須です。
もしかしたらGoogleがそういう調整をしたりするのかも。
元々開発元のNianticはGoogleのプロジェクトでして、株主にも入ってるはずです。
自分がGoogleの人間だったら確実にやりたいと思う施策です(笑
(とは言え、多くの投資家がいるようで、Googleが主導権握るとかは難しいのかな、地味にフジテレビも株主)
http://venturebeat.com/2016/02/25/niantic-raises-5m-as-it-forges-ahead-with-pokemon-go-massively-multiplayer-mobile-game/
■そもそも流行り続けるのか?
個人的には、今の機能のままだと多くの人はすぐ飽きるんじゃないかなーと思っています。
米国では既にピークアウトしてきているという話も聞きます。
(流行るの定義にもよりますが、〜Payができるくらいのインフラになるのか?1000万MAUクラスをキープできるのか?という視点で)
というのも、Ingressの時同様、ガチ勢(会社休んでひたすら全国周ったりする)が台頭してくると、一般の人のゴールが不明確になるんですよね。
一応、3色のチームに分かれてジムをキープし続ける、という全体のゴールはありますが、ガチ勢がジムを抑えると弱小ポケモンしか持たない一般人は蚊帳の外に置かれてしまいます。
また、都心と地方で大きな格差が生まれているのも課題になり
» ポケモンGOの地域格差が酷いと話題に – NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/m/odai/2146921825973858901
ポケモンを集めて図鑑を埋める!というゴールもありますが、それには友だちと交換、のような初代ポケモンにあった機能が必要だと思います。
あとは、身内同士で対戦できるとか。
もちろん、ある程度時間が経ったら実装される機能かも知れません。
PVにはそういう交換とか対戦とかいう機能が出てましたし。
https://www.youtube.com/watch?v=lKUwVYUKii4
いずれにせよ、都心の大学生の夏休みが終わる9月末が一区切りになりそう。
ただ、O2Oという言葉が出てから初めてまともなリアルと連動したゲームなのは確かで、非常に楽しみです。
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イギリス、EU離脱に伴う決済業界への影響


business insider
■目次
【イギリス】EU離脱に伴う決済業界への影響
【アメリカ】Apple Payのウェブ版を公開、PayPalを追随
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【イギリス】EU離脱に伴う決済業界への影響
Brexit’s impact on payments
http://uk.businessinsider.com/brexits-impact-on-payments-2016-6
Visa ヨーロッパの買収完了、全世界で年間約6兆8,000億ドルの決済処理を可能に(Visa)
http://www.paymentnavi.com/paymentnews/58263.html
ビジネスインサイダーが下記の3点で決済業界への影響をまとめています。
・米ドルが強くなり、米ドル以外での通貨が使われることによって、米ドル換算での世界でのトランザクションボリュームが減る。
・一時的に通貨の乱高下があるため、送金業者が儲かる。
・EU基準で設定されていた、イギリス国内のカードのIRF(手数料率)が変わる。(上がる方向に動くだろう)
特に1個目は、円高が進む日本も同じはずで、毎年報告されている日本円換算のクレジットカードトランザクションボリュームが一時的に減少するかもしれません。
【アメリカ】Apple Payのウェブ版を公開、PayPalを追随
http://jp.techcrunch.com/2016/06/14/20160613apple-takes-on-paypal-with-apple-pay-on-the-web/
もうちょっと古い話題ですが、要はiPhone上でのWeb決済が、Touch ID=指紋認証でできるようになる、という話です。
これは結構インパクトがある話で、普及させるのにリアルだけだとどうしても加盟店に端末を入れて回る必要がありますが、オンラインであればすぐにリプレイスができます。
ユーザーとしても毎回新しいWebサイト/ECにカード番号を入れる手間も省ける。
課題としては、Apple Payユーザーの利便性のためだけに決済モジュールを変えるECがどこまで対応するか?ですが、見知らぬECにカード番号を入れたくない層を囲うためにApple
Pay対応する新参プレーヤーは結構いそう。
国内への影響ですが、いつリアルApple Payがスタートするかにも寄りますが、よりApple Pay普及のネタになることは間違いありません。
AmazonはID Paymentという似たような戦略を取ってるので対応しないと思いますが、例えば楽天なんかがアクワイアリング戦略込みでApple
Payを担いだとしたら、一気に市場が変わります。
GMO-PGもリクルートのAirレジと組んで、AliPayを担ぎだしているニュースもありますし、ネット側のプレーヤーが担いで広げる、というシナリオも考えられます。
リクルートライフスタイル、「モバイル決済 for Airレジ」で小売業や飲食業を支援
http://www.paymentnavi.com/paymentnews/55420.html
しかし、AliPayと違って、ApplePayは、主要な複数の(できれば全ての)イシュアと組む必要があるので、1社だけが抜け駆けする、という構造は難しいかもしれません。
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