キャッシュレス手段別お金の流れカオスマップ

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10月 292018
 

先日、メディア関係者様向けに、キャッシュレスについて勉強会を行いました。
その中で作ったカオスマップをご紹介します。

これは、メジャー/ホットなキャッシュレス手段別に、消費者(Consumer)から加盟店(Merchant)へのお金の流れにどういうプレーヤーがいるか?を配置したものです。
なお、プレーヤーは代表的、というか主観で目立つ企業だけ入れていて、網羅性はありません!

国際ブランド(主にクレジットカード)

国際ブランドについては、過去の記事で似たような説明をしておりますので、そちらをご覧ください。

» スマートペイメント(決済)の業界マップと競争領域
» キャッシュレス決済の基本、「クレジット」「デビット」「プリペイド」はどう違う?(ビジネス+IT寄稿記事)

電子マネー

電子マネーは、基本的には非接触タイプで、主にプリペイド式で、チャージが必要なことが多いです。(プリペイド式?等の解説はこちらの記事をご覧ください)
チャージは、国際ブランドのカードや、銀行振込、コンビニ収納代行等、色々な手段で行われます。

最近では、セブン銀行が電子マネーへのチャージを発表し、この分野でも存在感を示し始めています。
» セブン銀行のATMが「交通系電子マネー」「楽天 Edy」のチャージに対応 10月15日から

また、この分野の加盟店開拓は、古来の決済代行が中心となっています。
非接触であることが割と高価な端末が必要で、Transaction Media Network(TMN)といった端末会社も存在感があります。(こういうの↓)

最近TMNはQRコード決済への対応も発表していました。
» QRコード決済サービスの提供を開始

QR・スマホ決済

最近一番ホットなQRコード・スマホ決済の領域です。
カテゴライズは、ほぼ電子マネーと一緒ですが、位置しているプレーヤーが少し異なります。

電子マネーを提供する企業は流通大手が中心ですが、スマホウォレットを提供する企業はIT企業が中心です。
また、QRコードやバーコードで決済することから、加盟店の端末もiPadで実現できるので、リクルートのAirREGIやコイニーといった企業も台頭しています。
もちろん主流端末メーカーも存在感大きく、例えば町で見かけるこの端末は、電子マネー、QRコード両方に対応しています。(左)
» JET-S端末に電子マネー・EMV Contactless・QRコードに対応したデンソーウェーブ製リーダライターRX100シリーズを採用(CARDNET)

なお、LINE Payは自社開発した端末を提供し始めています。
» 【LINE Pay】「LINE Pay 据置端末」のお申込み開始

セブン銀行もQRコードを使ったチャージに力を入れています。(弊社の記事で恐縮ですが)
» 「セブン銀行ATM」でのQRコードを用いたチャージに対応

QR・スマホ決済(銀行)

QR・スマホ決済を提供しているのはIT企業だけではなく、銀行も本腰を入れ始めています。
一番の特徴は、銀行口座と直結させて、デビットカードのように使えることです。(Pringのようにチャージ式の場合もあります)

加盟店開拓は、ほぼほぼ上記QR・スマホ決済のプレーヤーと一緒ですが、OrigamiとGMO-PGが銀行との提携で先んじている印象です。

個人的に、キャッシュレスの課題は、現金(銀行口座)→デジタル化、要はチャージの部分のコストをいかに下げるか?だと思っており、通常はチャージに1回100円以上かかって大変なのですが、唯一銀行はその原価がかからないため、ある種一番価格競争できるプレーヤー群だとも思っています。

参考

各カテゴリのニュースをPickupするSpreadsheetも作ってますので、もしよろしければこちらもご覧ください。

» ここ1年のキャッシュレス関連ニュースをまとめた〜クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、スマホ決済の違い〜

10月 012018
 

最近キャッシュレス関連のニュースをよく目にするようになったので、カテゴリ分けしてリストアップしました。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1ShzEbNjxgvuy9tgjMO9KCwpazmlHP76zDbn_0cCjhOs/edit?pli=1#gid=2126206255

このカテゴリ分け、最近取材される時に毎回説明している気がしていて、どっかで整理しておきたかったもの。
これで、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、スマホ決済の違いあたりはわかりやすくなると思います。

カテゴリ分けするに当たり、この2軸を理解するのが重要です。

横軸:使える場所
・国際ブランド → Visa/マスターカード/JCB/Amex/ダイナース/銀聯
・汎用型 → 国際ブランドではないが、幅広い店で使える
・ハウス型 → ある特定の店でのみ使える

縦軸:引き落としタイミング
・プリペイド(先払い) → 先にチャージしておく
・デビット(即時払い) → リアルタイムに銀行口座から引き落とされる
・クレジット(後払い) → 後でまとめて支払う

なお、法的には決済とポイントは明確に別れているので、ポイントカードもこの軸に入れてます。
決済手段は現金で買える、ポイントは現金で買えない、と理解すれば簡単です。

また、それぞれのカテゴリについてのニュースをまとめました。
半年前でも懐かしいものが多いですね。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1ShzEbNjxgvuy9tgjMO9KCwpazmlHP76zDbn_0cCjhOs/edit?pli=1#gid=0

※11/2(金)にこれを肴にFinTech WATARU会 #5 「今年のキャッシュレス系ニュース振り返り」(カジュアル版)やります。
https://connpass.com/event/103354/

ここでは目新しいカテゴリだけ解説します。

ブランドプリペイドカード


国際ブランド×プリペイドで、要はVisaプリカです。
世界で使えるブランドのプリペイド版です。
日本では、2014年にau Walletが出てからメジャーになりました。
欧米では、ほとんどの店舗で使えるため、銀行口座持てない人向けに、給与振込先カードとしても使われることが多いです。

ブランドデビットカード


国際ブランド×デビットで、要はVisaデビットです。
日本では、2006年に、話題のスルガ銀行が初めて発行しました。

電子マネー



国際ブランドではない、汎用型でプリペイドあるいはポストペイ(後払い)のカードを電子マネーと呼びます。
別の言い方をすると、店頭でピッっとカードやスマホをタッチすると決済できるものを、いわゆる電子マネーと呼んでいます。

一番最初の電子マネーは、2005年に誕生したEdyとSuicaです。
店頭決済を1秒以内に収めるため、物理カードに残高が保存される、Stored-Value型が主流です。
カードに保存されるとインターネットを経由しないので早いのです。

また、ややこしいのが、チャージ式のプリペイドとポストペイ(後払い)がある点です。
とは言え、ポストペイは、QUIQPayとiDしかありません。
Apple PayやGoogle Payは、このQUIQPayとiDのインフラを使って提供しています。
日本ではカードと言えばクレジットカードなので、後払い決済ができるインフラが必要で、そこでこのポストペイ型の電子マネーをインフラとして使っています。
Suicaも使えるっちゃ使えますが、あくまでApple PayにSuicaそのものを登録して使っているだけで、Apple Payに登録したクレジットカードを使ってSuica加盟店で決済することはできません。

スマホ決済/QRコード


新たな勢力として、電子マネーではない、汎用型の決済手段を提供しようとしている人たちです。
プリペイド式と、銀行が提供するデビット式があります。
電子マネーの課題は、非接触(ピッとやるだけ)でユーザーは便利なのですが、読み取り端末が高価で加盟店の負担が大きい、というところで、そこを紙に印刷したQRコードなら安いやんけ!っていうことで広めようとしています。

なお、プリペイド式の各社は、いわゆるPSP(決済代行)の立場で営業してたりもするので、そのアプリに登録したクレジットカードでも支払えることが多いです。

ちなみに、国際ブランドも非接触やQRコードに対応しています。
イギリスやオーストラリアでは、非接触率が5割を越えています。
アジア圏ではQRコードも普及させようとしている模様です。

ハウスプリペイド/ハウス電子マネー


小売や飲食店が、自社だけで使えるプリペイドカード/電子マネーです。
ポイントカードと比較して、自分でチャージして使うので、顧客囲い込み度が高く、かつクレジットカード等他社の決済手段で取られる手数料も発生しないので、活用する企業が増えつつあります。
古くは、nanaco/WAONも、自社店舗のみで使えるハウス電子マネーでしたが、使える場所が増えて汎用型に進化した経緯があります。

参考

もっとプリペイド/デビット/クレジットカードの違いを知りたければ、以前寄稿したこの記事をご覧ください。
» キャッシュレス決済の基本、「クレジット」「デビット」「プリペイド」はどう違う?