11月 282016
 

先日、弊社プリカでビットコインチャージを再開して、その時に合わせてpediaにインタビューしていただきました。

» IoT化された新しい世界に必要な「カードの未来」…カンム代表取締役社長の八巻氏が語る、少額決済の可能性
https://thepedia.co/article/1422/?order=1&primary_tags=Kanmu

その中で、Apple Pay的な某(なにがし)が普及すると、メインカード、という概念がなくなると思います、ということを書いています。

1. Apple Pay的な某が普及すると、クレジットカードや電子マネーを複数持つことに負担がなくなります。そして、お店によって最もオトクなカードを自動で選択して決済してくれる機能が生まれます。 ※Apple Payにはそういう機能はありませんが、”某”が作るのは必然だと思います。

2. すると、ハウスカードが一気に増えます。なぜなら、そのお店で最もオトクな決済手段を提供できるのはそのお店だからです。ここで、与信のいらない全員に即時渡しできるプリペイドカードを選択するお店も増えるでしょう。

3. 同時に、ハウスカードすら出さずに、既存の決済手段に相乗りする、CLO/特約店✕CRMという分野が生まれます。要は、CLOで使った人のデータをお店のCRMと連動したらそれがいわばハウスカードの役割を果たすので、生カードを発行しなくてもよい、という選択をするお店も増えると思います。

4. カードの話に戻すと、このカードを主に使おう、ということがなくなり、メインカードという概念がなくなります。その場で勝手に一番オトクなカードが使われるのですから。一番はじめに作ったカードをなんとなく使い続ける層はいなくなります。ただ、ハウスカードがない場合の決済手段としてデフォルトカード、というものが生まれます。(ある種メインカードと言えますが、もっと消去法的です)

5. デフォルトカードの候補は、強いポイントを提供できるカード会社のカードが選ばれやすくなります。

6. そしてカードそのものにロイヤリティはなくなります。旅行のときは保険の強いカード、車乗るときは車のカードなど、シーンごとに使い分けられるからです。そして、リボや分割払いに強い、金融に特化したカードも生まれ、カードローンの人たちの参入が増えるでしょう。お店でブラックカードをちらつかせてモテる、という文化も消えると思います。

7. メインカードがなくなると、リボ等の金融商品の導線も弱くなりなります。よって、デフォルトカードを目指すカード会社(ポイント系、ラグジュアリー系)、ハウスカードを主軸にするマーケティング系カード会社、リボ専用カード等の金融に特化したカード会社に如実に分かれていくと考えています。

これは、一回自分のFacebookで出していた話でして、いただいたコメントのご回答を。

ポイント/割引オタクみたいな人はそうなるだろうけど、普通の人はそこまでしない

今のクレジットカード業界はまさにそうで、わざわざポイントのために複数のカードを持ち歩く人のほうが少ないとは思うのですが、それを1箇所にまとめて(スキャンしたりして)自動で出し分けしてくれる存在が、”Apple Pay的な某”、というものだと思っています。
敢えて某(なにがし)と書いてるのはそういうことで、そんな簡単なルールは今のマシンラーニングの技術でも割りと簡単に実現できると思います。

あとは、1箇所にまとめておける、というインフラの問題なので、それこそ2020までに、ブランドの非接触端末(スイカみたいにかざすだけで決済できるやつ:Visa payWaveとか)が普及すると、Apple Payじゃなくてもそういう某が作れちゃうと思うのです。

そうなると、カードというのはアプリ上で簡単に発行される、ということが選ばれるための前提条件となって、ブランドプリペイドが普及しはじめるような気もしています。
いよいよ小売が消費者金融を握る感じになるのでしょうか。

宣伝ですが、今回イシュアとしてのオペレーションを回している中で、あまり世の中に伝わっていないカードの仕組みとかを、こちらのコラムで書き始めていますので、もしよろしければご笑覧ください。

» ガソリンスタンドや宿泊施設がプリペイドカードで使えない理由
http://hello.vandle.jp/why-unusable-merchants/

9月 102012
 

久々の投稿だが、最近チェックしている金融系サービスがある。
その名も「Credit Karma」。

アメリカではクレジットカードが、全購買の30%も使われているが、そのクレジットカードの信用情報”クレジットスコア”というのも一般的である。

アメリカにおいては、支払い情報(履歴)であるクレジットヒストリー及び、クレジットヒストリーによって計算されるクレジットスコアは、生活を大きく左右する指標となっている。クレジットカードの取得の可否やローン審査における金利への影響、部屋の賃貸、さらには就職活動にも影響を与えるという。クレジットレポートがなければいくら現金を持っていても信用してもらえず、部屋は借りられない[2]。クレジットスコアが低ければ、ローンの金利は10%以上も高くなり、就職には困難が伴う。 » 信用情報 – Wikipedia

とWikipediaにもある通り、クレジットカードの信用をスコア化するもので、生活にかなり影響を及ぼしているようだ。

しかし、そのクレジットスコアは、今まで信用機関が独自に試算し、チェックするのが面倒くさかった。
それを解決するのが Credit Karma だ。

何はともあれ、下記のチャートを見てもらいたいのだが、めちゃくちゃ伸びている。
Techcrunchによれば、今年1月時点で、1日に10万人ペースでユーザーが増加し、既に200万人が登録しているとのこと。

さらに Inc. が発表する、2012年伸びた企業ランクにも40位にランク入りしている。

ではどういうビジネスモデルかというと、Mint.com と同様、広告収入で生計を立てている。

ただ普通の広告ではなく、保険やローンの切り替えや特典の利用といったものだ。
しかも、カードの信用情報というかなり重要な個人情報をベースにマッチングを行なっているので、金融商品の広告にはとても相性が良い。

2007年5月に創業し、去年の9月時点で合計300万ドルを調達、既に年商570万ドルを達成している。

個人的に、Web上での個人の認証・信用情報に、決済の信用情報を使う、というアイディアにはとても興味がある。
OpenIDでもそういう信用情報との連携を検討している動きがあるらしく、オンラインでの個人のアイデンティのあり方は、これからホットなトピックになっていくのではないか。
定量化できる最も信用のおけるスコアだと思うし。

同様のサービスに Credit Sesame というサービスもある。

ちなみに、日本でも CIC という機関が、1000円で自分の信用情報を紹介できるサービスを提供している。
Win機、IE8未満のみ、というWeb業界なら発狂しそうなスペックのマシンでしか、パソコンでの開示はできないが、クレジットカードを使っている人は一見の価値があるのではないだろうか?