経産省が1年くらい前から進めてる、決済データ上の加盟店情報標準化の方針についてです。
■目次
【日本】クレジットカードに関するデータ標準化ワーキンググループの報告書
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【日本】クレジットカードに関するデータ標準化ワーキンググループの報告書
http://www.meti.go.jp/press/2016/12/20161226003/20161226003.html
イシュアに提供される決済データ上の加盟店データが整備されなさすぎてるから、ちゃんと整備しようぜ!っていう経産省の試みの方針が発表されました。
※まだざっくり読んだだけなので不正確かも
イシュアが受け取る決済データには、加盟店情報として、店名、国名、MCC(Merchant Category
Code=国際標準業種コード)等が含まれるのですが、まずMCCがアクワイアラや加盟店のさじ加減で決められているのでバラバラだったりするのと、店名も途中で切れたり、十分にイシュアが加盟店を識別できていない現状があります。
それに対して、直近では2つの案が提示されていて、①まずMCCを整備しましょうと。
同じ喫茶店でも、アクワイアラが違えば、5812(Eating Places and Restaurants)であったり、5814(Fast
Food Restaurants)だったりと、統一感がないのをちゃんと日本に合ったガイドラインを作る、ということです。
この画像がわかりやすいです↓
こういう悩ましい問題は結構多くて、例えばアウトレットモールは日本独自の業態で、それをどう整理するかとか。
あとは複数カテゴリを提供する加盟店問題。
無印良品を単純な雑貨屋に入れてよいのか?というのは難しいところで、文具も売ってれば服も売ってるし、最近は家具も多い。
本質的には、1加盟店に複数のMCCを紐付けられるのが理想だとは思うのですが、現状、ネットワークがそれに対応していないので、まずは一番ぽいMCCを選択せざるをえないのでしょう。
2つ目は、②郵便番号の付与です。
伝票の中に郵便番号を含めれば大体の住所が分かるし便利!という代物です。
既にマスターカードではそれに対応しているというのは知りませんでした。
こいつの課題は、一括本部契約問題。
例えば、全国に1,000店舗あるような加盟店の場合、アクワイアラによっては、本社で一括契約して、決済は全部同じ店名・住所みたいなことはかなりあります。
これを浸透させるには、加盟店側の努力も必要となるでしょう。
また、コンビニ等では、同じオーナーがフランチャイズで複数の店舗を経営している場合、決済端末を勝手に別店舗で使っちゃうとかよくある話で、それも管理できるのか?というのは結構思い話題です。
ただ、今まで放置気味だった状態なので、これで割りと使いやすくなりそうな気配はします。
経産省としては、インバウンド含めたマーケティング用途で活用したそうな感じですが、私個人としては、直近でこのインパクトが大きい領域は、不正検知領域だと思います。
わかりやすい不正検知のルールとして、北海道で決済して、10分以内に沖縄で決済したカードは確実に怪しい、というのがありまして、郵便番号がちゃんと付与されるとかなりこのルールを適用しやすくなります。
要は普段は北海道で決済してるのに、漏れたカード番号が沖縄で使われたという話です。
よって、この標準化が進むと、不正検知の仕組みが一気に進化するのではないでしょうか。
それでは、この標準化が実際どこまで進むのか?
この報告書にある委員会は、ビザ・マスターカード(=VM)はもちろん、MUN、SMCC、UC、楽天カードと、日本を代表するアクワイアラが名を連ねており、一応VM上では、日本の80%はカバーできる布陣ではあります。
しかし、JCBがここに載っていない点と、正直アクワイアラからすると、大変そうな割にあまりメリットのない施策だと考えられ、ちょっと不穏な気もします。
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宣伝ですが、今回イシュアとしてのオペレーションを回している中で、あまり世の中に伝わっていないカードの仕組みとかを、こちらのコラムで書き始めていますので、もしよろしければご笑覧ください。
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