ここ1年のキャッシュレス関連ニュースをまとめた〜クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、スマホ決済の違い〜

最近キャッシュレス関連のニュースをよく目にするようになったので、カテゴリ分けしてリストアップしました。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1ShzEbNjxgvuy9tgjMO9KCwpazmlHP76zDbn_0cCjhOs/edit?pli=1#gid=2126206255
このカテゴリ分け、最近取材される時に毎回説明している気がしていて、どっかで整理しておきたかったもの。
これで、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、スマホ決済の違いあたりはわかりやすくなると思います。
カテゴリ分けするに当たり、この2軸を理解するのが重要です。
横軸:使える場所
・国際ブランド → Visa/マスターカード/JCB/Amex/ダイナース/銀聯
・汎用型 → 国際ブランドではないが、幅広い店で使える
・ハウス型 → ある特定の店でのみ使える
縦軸:引き落としタイミング
・プリペイド(先払い) → 先にチャージしておく
・デビット(即時払い) → リアルタイムに銀行口座から引き落とされる
・クレジット(後払い) → 後でまとめて支払う
なお、法的には決済とポイントは明確に別れているので、ポイントカードもこの軸に入れてます。
決済手段は現金で買える、ポイントは現金で買えない、と理解すれば簡単です。
また、それぞれのカテゴリについてのニュースをまとめました。
半年前でも懐かしいものが多いですね。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1ShzEbNjxgvuy9tgjMO9KCwpazmlHP76zDbn_0cCjhOs/edit?pli=1#gid=0
※11/2(金)にこれを肴にFinTech WATARU会 #5 「今年のキャッシュレス系ニュース振り返り」(カジュアル版)やります。
https://connpass.com/event/103354/
ここでは目新しいカテゴリだけ解説します。

ブランドプリペイドカード


国際ブランド×プリペイドで、要はVisaプリカです。
世界で使えるブランドのプリペイド版です。
日本では、2014年にau Walletが出てからメジャーになりました。
欧米では、ほとんどの店舗で使えるため、銀行口座持てない人向けに、給与振込先カードとしても使われることが多いです。

ブランドデビットカード


国際ブランド×デビットで、要はVisaデビットです。
日本では、2006年に、話題のスルガ銀行が初めて発行しました。

電子マネー



国際ブランドではない、汎用型でプリペイドあるいはポストペイ(後払い)のカードを電子マネーと呼びます。
別の言い方をすると、店頭でピッっとカードやスマホをタッチすると決済できるものを、いわゆる電子マネーと呼んでいます。
一番最初の電子マネーは、2005年に誕生したEdyとSuicaです。
店頭決済を1秒以内に収めるため、物理カードに残高が保存される、Stored-Value型が主流です。
カードに保存されるとインターネットを経由しないので早いのです。
また、ややこしいのが、チャージ式のプリペイドとポストペイ(後払い)がある点です。
とは言え、ポストペイは、QUIQPayとiDしかありません。
Apple PayやGoogle Payは、このQUIQPayとiDのインフラを使って提供しています。
日本ではカードと言えばクレジットカードなので、後払い決済ができるインフラが必要で、そこでこのポストペイ型の電子マネーをインフラとして使っています。
Suicaも使えるっちゃ使えますが、あくまでApple PayにSuicaそのものを登録して使っているだけで、Apple Payに登録したクレジットカードを使ってSuica加盟店で決済することはできません。

スマホ決済/QRコード


新たな勢力として、電子マネーではない、汎用型の決済手段を提供しようとしている人たちです。
プリペイド式と、銀行が提供するデビット式があります。
電子マネーの課題は、非接触(ピッとやるだけ)でユーザーは便利なのですが、読み取り端末が高価で加盟店の負担が大きい、というところで、そこを紙に印刷したQRコードなら安いやんけ!っていうことで広めようとしています。
なお、プリペイド式の各社は、いわゆるPSP(決済代行)の立場で営業してたりもするので、そのアプリに登録したクレジットカードでも支払えることが多いです。
ちなみに、国際ブランドも非接触やQRコードに対応しています。
イギリスやオーストラリアでは、非接触率が5割を越えています。
アジア圏ではQRコードも普及させようとしている模様です。

ハウスプリペイド/ハウス電子マネー


小売や飲食店が、自社だけで使えるプリペイドカード/電子マネーです。
ポイントカードと比較して、自分でチャージして使うので、顧客囲い込み度が高く、かつクレジットカード等他社の決済手段で取られる手数料も発生しないので、活用する企業が増えつつあります。
古くは、nanaco/WAONも、自社店舗のみで使えるハウス電子マネーでしたが、使える場所が増えて汎用型に進化した経緯があります。

参考

もっとプリペイド/デビット/クレジットカードの違いを知りたければ、以前寄稿したこの記事をご覧ください。
» キャッシュレス決済の基本、「クレジット」「デビット」「プリペイド」はどう違う?

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